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「カブリオレ」「スパイダー」「ロードスター」などオープンカーの呼び名多すぎ! というわけで語源を探ってみた

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TEXT: 南陽一浩(NANYO Kazuhiro)  PHOTO: Auto Messe Web編集部/マツダ/GM/STELLANTIS/Renault/Ferrari

ドライバーズカーに多い「スパイダー」

「スパイダー(spider)」の歴史は、少しややこしい。元は「フェートン(phaeton)」という、4輪馬車で座席が前後2列あるが、前列のみ幌屋根が付き、後列座席はベンチ状の簡素なタイプだった。つまり主人と御者が前列、従者らは後列という座席オーダーだった。フェートンは屋根つき4座のベルリーヌやリムジンより簡素だったので、アメリカで流行ったあと、欧州に採り入れられ、4輪の上に車体を懸架した様子からフランスあたりで「アレニェ(蜘蛛のこと)」などと呼ばれた。

フェートンという種類の馬車の雰囲気が「蜘蛛」に喩えられた

 19世紀中ごろになって英米圏でも「スパイダー(蜘蛛)」と呼ばれるようになり、イタリアやドイツをも巻き込んで広くスパイダーの呼び名が普及したようだ。やがてスパイダーは4座以外にも2座のオープンカーをも指すようになるが、とくにドライバーズカーであることに重きのあるクルマに名づけられる傾向があるだろう。

アバルト124スパイダー

2000年代に流行った「電動リトラクタブルルーフ」

 そう考えると、近年はめっきり減ったが一世を風靡した「電動リトラクタブルルーフ」あるいは「CC(クーペ・カブリオレ)」を、各メーカーが競い合うように出していたころは、オープンカーの全盛にして絶頂期だったのかもしれない。

ルノー・メガーヌCC(クーペ・カブリオレ)

 ちなみに「アペルタ(aperta)」はイタリア語の代名動詞「aprirsi」の活用形で、「開いた」とか「開く」の意。英語の「open」の遠い祖先でもあり、「April」(4月)や「aperitif」(アペリティフ、食前酒)とも同根であることを覚えておくと、酒のツマミになるかもしれない。

2017年に登場したラ・フェラーリ・アペルタ

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  • 1834年にイギリスで描かれた馬車の「カブリオレ」
  • フォルクスワーゲン・ザ・ビートル・カブリオレ
  • かつてノーフォーク・トロッター/ヨークシャー・トロッターという品種の馬が「ロードスター」と呼ばれていた
  • 日本でロードスターといえばマツダ・ロードスター
  • シボレー・コルベット・コンバーチブル
  • 1963年のスチュードベーカー・ラーク・ワゴニア
  • フェートンという種類の馬車の雰囲気が「蜘蛛」に喩えられた
  • アバルト124スパイダー
  • ルノー・メガーヌCC(クーペ・カブリオレ)
  • 2017年に登場したラ・フェラーリ・アペルタ
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