チューニングカーの「極悪燃費」は確かにある! だがいまどきはパワーアップで燃費向上も十分可能だった (1/2ページ)

チューニングカーの「極悪燃費」は確かにある! だがいまどきはパワーアップで燃費向上も十分可能だった

やっぱり燃費がいいに越したことはない

 クルマに乗る以上、切っても切れないのが燃費。チューニングカーの燃費はどれだけ悪いのか。それとも意外によく走るのか!? そんなチューニングカーの燃費事情は意外なものだった。

ターボ車チューンの常套手段では物理的に燃料消費量が増える

 チューニングは基本的にクルマを速くする改造。とくにエンジンチューンはもっと空気とガソリンを入れて、もっとたくさん燃やせばもっとパワーが出る!! というのが大前提。燃費のことを気にしてしているわけもない。

 たとえば、シルビアでよくあった660ccインジェクターへの交換。タービンを変えて、インジェクターを大容量にするとパワーが出せる。エンジン本体はノーマルのまま、350ps仕様くらいは簡単に狙える。660ccインジェクターということは毎分660cc×4気筒=2640ccということは、全開にし続けたら1分間に2.6Lガソリンを消費する。理論的には20分でガス欠するわけである。燃費が良いわけがない。

【関連記事】クルマから「キーキー」「バキバキ」「シャラシャラ」音が聞こえたらタダモノではない証! チューニングカー特有のサウンドとは

シルビアのエンジン画像はこちら

 自分が乗っていた180SXの場合、まさにタービン交換+660ccインジェクターで350ps仕様。街乗りの燃費は6km/Lだった。さすがに6km/Lとなると都内でちょっとウロウロすると、あっという間に燃料ゲージが下がっていく。しかし、街乗りではほぼブーストは掛けていない。それよりもタイヤの影響が大きかった。

グリップ重視のタイヤでも燃費は悪化……

 タイヤサイズは当時ほぼ最大サイズの265/35R18。もちろん当時最新ハイグリップラジアルを履いていた。夏場の暑い日にはタイヤがペタペタとしてきて、路面の小石をキャッチして巻き上げる音が聞こえるほど。転がり抵抗とは逆の世界をいっていた。

 さらにデフは機械式LSDを2WAYで装着。曲がろうとするときにはリヤが引きずられれるような感覚があったが、これがサーキットでは安定感になり、街乗りでは抵抗そのもの。これも燃費を悪化させていたと思う。

 ちなみに180SXの当時の公表燃費は10・15モードで11.8km/L。タービン交換+極太ラジアルタイヤでは夢のような数値であり、それだけお金を掛けて燃費を悪化させていたわけである。

 それでもシルビアは車重も軽くまだマシな方。巨大なRB26DETTを搭載したR32/33/34GT-Rでは、車重も重いので4~5km/Lという話もザラ。さらにやばいのがロータリーエンジン。これは規格外とも言えるレベルで、FD3Sが悪いのはターボなのでわからんでもないが、NAロータリーのRX-8でも街乗りで6~7km/Lだという……。

 ほかに所有したクルマでいうと、S15シルビアはブーストアップ仕様で街乗り7~8km/L、高速で12km/Lくらい。現行型のスイフトスポーツもブーストアップで、街乗りで10km/L、高速で15~16km/Lほど。

筆者の愛車シルビア画像はこちら

 しかし、ここでポイントになるのはブーストアップチューンだと燃費はそれほど変わらないということ。最大ブースト圧が上がっているので、その領域では燃料消費量は上がっているが、全域で燃調や点火時期が最適化されたことと、電子制御スロットルの開き方もナチュラルになったことなどもあり、むしろ燃費が良くなることもあるのだ。