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普通車にも積めるのがバイクの強み! 王道ハイエース以外にもあった意外な「トランポ」とは

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TEXT: 土田康弘  PHOTO: Auto Messe Web編集部

  • バイク用トランポのハイエース

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  • N-VANの荷室アレンジ
  • バイクを積んだハイエース
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レース用バイクを運ぶためのトランポ選びをタイプ別に検証

 趣味の道具を積み込むためにクルマを利用するユーザーは多い。自転車やキャンプ道具、釣りなど、その積載物は千差万別だ。なかでも象徴的なのがトランスポーター(トランポ)と呼ばれるバイク積載のクルマだ。公道走行不可(ナンバー無し)のレーサーをサーキットやオフロードコースへと運ぶために、トランポにバイクを積載してクローズドコースでバイクを楽しむというスタイルである。バイクレース

 今回は、そのトランポにはどんなクルマが最適なのかについて考察してみた。筆者自身は3代目のステップワゴン(RG1)に250ccクラスのロードバイクを積み込んで、おもに筑波サーキットに通うサンデーレーサーでもある。サーキットではさまざまなトランポを利用している仲間もいることから、その使い勝手やセレクトの理由などもリアルに感じているのでリポートしてみることにした。

王道は商用ワンボックスカーだがミニバンや軽自動車でもOK

 誰もがトランポと聞いて思いつくのがハイエースだろう。現行モデルの200系ハイエースはトランポのなかでも王道中の王道。大型バイクも十分に積載できて、なおかつ工具や周辺機器なども満載できるのも良いところ。しかしミニバンや軽バン、軽トラ、さらにはトレーラーなどの選択肢もあるのをご存じだろうか。意外にもいろんなクルマにバイクを載せることができるので、気になるユーザーは先入観を持たずに自由にトランポ選びを楽しむと良いだろう。バイクを積んだハイエース

 バイクでサーキットやオフロードコースに行くとなるとまずはバイクの積載が可能なのかが当然必須条件となる。しかしバイクは大型でも小型でも、じつは全長は大きく変わらないのだ(ハーレーやオフロードバイクなどは除く)。多くの場合は2000mm前後なので、バイクの排気量でトランポ選びが大きく変わることは実はない。ちなみに工夫は必要だが小さな軽バンにリッターバイクを積み込むことも可能だ。

荷室長があるハイエースなどの商用バンなら余裕を持って積める

 次にバイク遊びでは装備や工具類も必要になる。ヘルメットや革ツナギ、ブーツなどの装備類、工具やガソリン携行缶、発電機、そして予備ホイールやパーツ類、カートなど。さらにオフロードコースになると一日中楽しむケースも多いので、チェアやテーブルなどを積み込んでコースサイドでランチするユーザーもいる。それらを考えると、バイクを含め結構な荷物になるケースが多いのだ。バイクレース用トランポの内装

 そんな大量の荷物を余裕で積めてしまうのは、やっぱりフルサイズのワンボックスカーであるハイエースやキャラバンになる。とにかくメリットは荷室が広いこと。積載スペースを考えて計画的に積み込まなくても、なんとかなってしまうのがこの手のクルマの良いところ。

 しかも、先代モデルの100系ハイエースや200系ハイエースのスーパーロングだと荷室全長も長く(1900mm後半〜2000mm超のモデルもある)、後席を使ったままでもバイクをそのまま載せることができる(全長が極端に長いバイクは載せられないこともある)。つまり5名乗車してバイクが積載できるという便利さも、フルサイズ1BOXならではだろう。200系ハイエースのバイク用トランポ

シンプルなシート機構を持つMクラスミニバンも意外と使える

 しかしフルサイズ1BOXばかりがトランポじゃない。ミニバンも意外に積載性は高いのだ。ミドルクラスのステップワゴンは、トランポとして利用されることの多い車種だろう。ひと工夫が必要になるものの、結構な大型バイクでも載せられるのが魅力だ。ポイントはリヤシートの処理。筆者が乗るステップワゴン(RG1)を例に挙げると、セカンドシートを折りたたんだだけでは(サードシートは両側跳ね上げ収納でOK)250ccクラスのバイク(全長1980㎜程度)は積載が難しい。そこでセカンドシートを一時的に取り外す必要があるのだが、そこで便利なのがこの3代目ステップワゴンなのだ。RG型ステップワゴンのフロントスタイル

 シートの脚部は2本の角パイプで構成されていて、ネジはなんと合計2本で固定されているだけ。スパナさえあればあっという間にシートが外れるので、普段はファミリーカーとしてリヤシートを使っていても、バイクを載せる際にさっと外すことができる。一方、回転シートや複雑なスライド機構を持ったミニバンのシートは、脱着が難しいのでトランポ利用には手間が掛かると思った方が良いだろう。RG型ステップワゴンのセカンドシート

 注意点があるとすればの床下収納の存在。ミニバンのなかには荷室後部に床下収納を備えたモデルもあるが、これはバイクを積むと重さで下がってしまう。対策としては床に板材を敷き詰めて強度を保つのだが、トランポ専用にするのならいいものの、ファミリーカーと兼用する場合にはいちいち床板を外すのはかなり面倒だ。RG型ステップワゴンのラゲッジスペース

 これらをクリアすればミドルサイズミニバンでも十分にバイクの積載は可能だ。周辺の道具類や装備なども積み込んでいけるので、レースなどの普段の練習走行以上に荷物が増えるイベントでも、対応できるサイズと思っても良いだろう。贅沢にもアルファードやヴェルファイアなどのLサイズのミニバンをトランポに使うユーザーもいるが、当然こちらもトランポとして十分実用的だ。

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