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バイク乗りはクルマを走らせても速い! ライディングから学ぶクルマのドラテク向上術

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TEXT: 土田康弘  PHOTO: 井上 誠/原田 了/本田技研工業/写真AC/Auto Messe Web編集部

クリッピングポイントを意識した走りで重要なのは視線の送り方

 さらにサーキットでコーナーリングをより速くスムースに抜ける(曲がる)には、視線移動が非常に大切になる。二輪は車体を大きく傾けてコーナーにアプローチするため視線の送り方が重要だ。そこで視線を持って行く先はコーナーの出口方向がセオリーになる。コーナー進入時にはクリッピングポイントあたりを目指しているのだが、コーナーに進入しながら徐々に視線を先に移していく必要があるのだ。サーキットのクリッピングポイント

 しかし初心者にありがちなNG例が、進入時に見ていたクリップ付近のゼブラ(縁石)を見続けてしまうこと。これだと視線が近すぎてアクセルを早開けできず、いつまでもパーシャル(ハーフスロットル)で走り続けることになりかねない。早めに先へ先へと視線を移動させて行くことが速く走るコツのひとつなのだ。

 また視線を送る方向にバイクが向かうというのはある意味真実だろう。コースアウトしそうになって、うっかりアウト側のグラベルを見てしまうと、そこに吸い込まれるようにコースから飛び出してしまうことがある。こんなときには頑張ってコースのイン側をガン見して我慢することで、コースアウトを免れたという経験を持つライダーも多い。またブラインドコーナーでもその先を意識して、実際には見えていないコーナー出口をイメージしながら視線を送ることになるので、視線をどこに持っていくかを意識した練習は初心者だとかなり効果的。ロードスターRFのサーキット走行

 もちろん、これは四輪でも同じことが言える。コーナーリング中の視線はアクセル操作やハンドル操作に大きく影響するので、結果的にラップタイムに反映される。こんな基本項目がきっちり身体に染みついている二輪ライダーなら、四輪に乗り替えてもスムースにサーキットを走らせることができるのだ。

自分の身を守る危険回避テクニックも二輪のライディングが参考になる

 さらに危険回避の能力も二輪の走行で培うものは多い。二輪は他車との接触が即転倒に直結するので、かなり神経質になる。自分より速いバイクが後ろから近づいてきた場合は、どの位置にいるのか、どっちから抜きにかかるのかなど、背後からの音や気配(大きく回り込んだヘアピンコーナーなどでは後続が早めに確認でき、またコーナリング中に視界の隅で後続車の片鱗を捉えることもある)で感じとっているのだ。バイクのサーキット走行

 これができていれば不用意な接触は避けられるし、安全に走行できることは多くのライダーは体感的に知っている。この危険回避の鍛錬は、四輪でも、さらには一般道でも役に立つことだ。漫然とクルマを運転しているだけではなく、バックミラーで他車の存在を小まめに確認しながら周囲の様子を把握し、スムースなドライブができるようになることで、安全運転につながるのだ(サーキットだけではなく、一般道や高速道路でも同じ)。筑波サーキットコース1000の走行会

 このように二輪のテクニックが、どこかで四輪の操縦にも役立っているケースがあるのは事実だと言える。極限の状態で挙動や操作を実践するモータースポーツの世界なら、それはなおさらだ。二輪のライディングから学ぶことで四輪のドライビングテクニックや安全運転に寄与する部分は必ずあると言える。とくに二輪も四輪もどちらにも乗る方なら、積極的に参考にしていくといいだろう。

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