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【酷暑を乗り切るオーバーヒート対策3選】すぐに実践したい冷却術をお教えします

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: BLITZ/NISMO/Auto Messe Web編集部

  • 記録的な猛暑の今年、外気温とともにクルマの温度も気を配りたい

  • RB26など旧世代のエンジンでは適正水温と油温が低め
  • 記録的な猛暑の今年、外気温とともにクルマの温度も気を配りたい
  • BLITZのOBDモニター「Touch-B.R.A.I.N PLUS」
  • ローテンプサーモスタット
  • 社外のラジエーターは様々な性能のものを選べる

炎天下で愛車を襲う定番トラブル「オーバーヒート」

 暑い夏はクルマも暑い! サーキットを走るなら冷却対策は必須だし、街乗りしていて炎天下で大渋滞にハマったりすればオーバーヒートの恐怖は対岸の火事ではない。ではまず、どこからやればいいのか。メーターによる温度把握からの、コストを抑えた冷却チューニングを解説する。

大前提:クルマの適正な水温・油温を把握しよう

 オーバーヒートはもっとも怖いトラブルのひとつだ。もしも、完全にオーバーヒートしてしまったらエンジンは終了。エンジンごと熱によって歪んでしまうこともあるほどで、そうなれば修理はほぼ不可能だ。

 とはいえ、サーキットを走るわけでも、峠で全開にするわけでもない自分には無縁のこと……と思いたいが、もしも起きてしまったら取り返しのつかない事態である。ここは未然に対策を施しておきたい。

 まず知っておきたいのは、そもそも水温と油温の適正温度だ。現代のクルマなら水温が90~105℃くらいまではまったく問題なしで、90年代までのクルマなら80~100℃くらいまで。近年のクルマのほうが燃費や排ガス浄化の観点から水温が高めに設計されていることが多く、100℃くらいでもまったく問題ない。しかし、例えば日産の「SR20」や「RB26」のようなちょっと古めのエンジンだと、100℃ではちょっと高すぎる。逆に現代のクルマで80℃くらいだと低水温補正が入って燃費が悪化したりするので、低ければいいというわけでもない。

 エンジンオイルの油温の場合は、水温プラス5~10℃くらいが目安と言われている。つまり現代のクルマなら95~115℃くらいまで。ちょっと古いクルマなら85~110℃くらいが目安となる。現代のクルマで、高速巡航で110℃になってしまったからオイルクーラーを付けたいという人もいるが、それは不要だ。気にするべきは120℃以上。これよりも高温になるとオイル自体がダメージを受けやすく、早めの交換が必要になったりするのでオイルクーラーを検討してもいいが、いずれにせよストリートオンリーの使い方でオイルクーラーが必要になることはまずない。

RB26など旧世代のエンジンでは適正水温と油温が低め

対策1:水温・油温メーターの取り付け

 なにはなくとも温度が適正なのかを把握すること、それに尽きる。方法は大きく分けてふたつ。簡単なのはOBDコネクターに差すタイプのメーターをつけること。BLITZの「タッチブレインプラス」などがそれにあたる。車種にもよるが国産車ではほとんどの場合で水温は把握でき、車種によってはエンジンオイル温度も表示できる。

 もうひとつの方法は水温、油温のセンサーを取り付けること。水温センサーはラジエーターホースに取り付けることが多い。油温センサーはオイルフィルター部にサンドイッチブロックを噛ませて、そこにセンサーを取り付けたりする。このタイプだと「Defi ADVANCE FD」(日本精機)などの汎用メーターにデータを入力すれば表示させることができる。

 実際にあった話で、電動ファンのヒューズ切れに気づかず、ある日突然エンジンが焼き付いた。原因はもちろんオーバーヒートだが、水温計もなく、純正の高水温マークが点灯したときには時すでに遅し……。こうなってはかなわない。メーターの取り付けはぜひともオススメしたい。

BLITZのOBDモニター「Touch-B.R.A.I.N PLUS」

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