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30万円から狙えるアルファ ロメオ「ミト」&「ジュリエッタ」がいまエンスーにオススメ! 中古車購入ポイントとは

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典/STELLANTIS

伝統の名跡を継いだ5ドア・ハッチ「ジュリエッタ」

 続いて、ジュリエッタについて説明しよう。第二次世界大戦後、量産車メーカーへと転換したアルファ ロメオがさらなる市場拡大を狙って開発したのが1954年に登場した初代(750系/101系)ジュリエッタだ。その後ジュリエッタは「ジュリア」(105系/115系)に発展し、70年代後半まで生産されたが、さすがに旧態化したため、GT系は1976年に「アルフェッタ」へバトンタッチ(スパイダーは1990年代まで継続生産)。ベルリーナ系はアルフェッタをベースとしたセダンが新型にモデルチェンジした際に2代目ジュリエッタ(116系)の名が与えられ、1977年から1985年まで生産された。

 ということで、今回ピックアップしたのは第3世代のジュリエッタである。2009年にアルファ147の後継モデルとして往年の名車のネーミングを復活させることがアナウンスされ、アルファ ロメオが創立100年を迎えた10年のジュネーブ・ショーでのワールドプレミア後、まずヨーロッパでの発売を開始。日本では12年からデリバリーが開始された。

 アルファ ロメオ社内のデザインセンター(チェントロスティーレ)が手がけたというスタイリングは、同社の「8Cコンペティツィオーネ」に始まり、弟分となるミトにも採用された伝統の盾グリルを強調した顔つきと、クーペ風のウインドウ・グラフィックスが特徴となる。ボディサイズは、全長×全幅×全高=4350×1800×1460mmで、アルファ147の初期型と比較すると、それぞれ180×70mm×40mmほど拡大されていた。

アルファロメオ・ジュリエッタ(手前が3代目で奥が初代)

 ベーシックグレードの「スプリント」に搭載されたエンジンは、最高出力170psを発生する直列4気筒SOHC 16バルブ1.4Lのマルチエアターボで、上級スポーティグレードの「クアドリフォリオ・ヴェルデ」には最高出力235psを発生する直列4気筒DOHC 16バルブ1.75Lの直噴ターボエンジンが積まれた。

 ジュリエッタは2021年に販売終了となったが、同年2月に発売されたジュリエッタ・ヴェローチェ・スペチアーレが日本導入最終モデルで、65台の限定車であった。

 初代ジュリエッタにはクーペ/スパイダー/セダンがあり、2代目ジュリエッタはベーシックなセダンだった。「149」や「ミラノ」など、さまざまな車名が噂されていたアルファ147の後継モデルは、結局、5ドア・ハッチバック車でありながら3代目ジュリエッタを名乗ったわけだが、プラットフォームを新開発して世に送り出したアルファ ロメオのスタッフは、3代目にも数多くのアドバンテージポイントとヘリテイジ(走りの良さなど)が備わっていることに最初から気づいていたのであろう。

タマ数が豊富なので良質な個体をしっかり見極めたい

 既述したようにリーズナブルなユーズドカーが数多く流通しているミト&ジュリエッタだが、購入時には経年劣化によるオルタネーターやエアコンのコンプレッサーの不具合、ラジエターの水漏れなどを気にしたい。

 また、デュアルクラッチATの「アルファTCT」はオートマ限定免許で乗れるものの、運転の流儀はMT車そのものなので、上手くない人が乗っていた個体は要注意だ。試乗してみて、発進時や変速時などに違和感がないかをチェックしたい。

シフトノブ前方のモード選択スイッチ「D.N.A.」

 そして、オイルフィラーキャップを開け、キャップの裏側やエンジン内部の見える部分にヘドロのようなドロドロのスラッジが付着していたら、そのクルマは定期的にメンテナンスされてこなかった可能性が高いのでパスしたほうがいい。

 良質なユーズドカーをしっかり見極め、今後、登場するのか分からないアルファ ロメオの3ドア・ハッチバック車であるミトと、名車のネーミングとDNAをしっかり継承している5ドア・ハッチバック車のジュリエッタを、この機会にゲットしてみてはいかがだろうか。

 

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  • アルファロメオ・ミトのフロントビュー
  • アルファロメオ・ミトのリヤビュー
  • シフトノブ前方のモード選択スイッチ「D.N.A.」
  • アルファロメオ・ジュリエッタ(手前が3代目で奥が初代)
  • アルファロメオ伝統の「盾グリル」
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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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