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さすがブガッティ! ジュニアカーで1500万円弱…伝説の「T57SCクーペ・アトランティーク」は、実車を2/3スケールに見事に落とし込んだ芸術品でした

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

T57SCアトランティークをみごとに再現した装備にも注目

いっぽうインテリアは、オリジナルのT57とよく似た深いタンの本革レザーがふんだんに用いられ、ベージュのカーペットとヘッドライニングが施されている。また、これも本物と見まごうばかりの色合いとフィニッシュを見せるアッシュウッドのダッシュボードには、実際に機能する英「スミス(Smith)」社製の各種メーターがはめ込まれ、セルモーターを回すキー式の電子イグニッションも装備されている。

メカニカルパートについて、まずパワーユニットは単気筒4ストローク196ccのガソリンエンジンを搭載。最高出力は7.5psをマークし、時速35kmで走行可能とのことである。

また、前進ギアと後退ギアを備えたオートマチック式ギヤボックスを装備。ディスクブレーキも装備し、車内外にはヘッドライトを含む灯火器やホーン、これもブガッティT57用を正確に模したウッドリムのステアリングホイール、調節可能な革張りハンモックシートなど、T57SCアトランティークをみごとに再現した装備がなされている。

RMサザビーズ欧州本社は、現在の所有者との協議のうえ4万ユーロ~6万ユーロ(邦貨換算約644万円〜約966万円)という、この種のジュニアカーとしてはかなり強気なエスティメートを設定。

ところが2月4日に迎えた競売では、強気なはずのエスティメート上限の、さらに1.5倍にも相当する9万ユーロ。日本円に換算すると約1450万円という、おそらくは出品者側さえも予測していなかったであろう、予想以上のハンマープライスで落札されることになったのである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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