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ドアロックがあおり運転や不審者から身を守る! 時代とともに変化したロック機能への意識

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: PHOTO AC

  • 自分や大切な人を守る鍵となるのがドアロック。国産車の多くは運転席ドア側に集中ドアロックのスイッチがある
  • 自分や大切な人を守る鍵となるのがドアロック
  • 大切な人を守るために、今こそドアロックの再確認を
  • 日本のリモコンキーは、1度ボタンを押せば運転席のドアだけじゃなく、助手席や後席からリアゲートまで一斉に開錠されるケースが大半
  • 大切な人を守るために、今こそドアロックの再確認を

大切な人を守るために、今こそ再確認

近年はあおり運転をはじめ、クルマに乗っているときの予期せぬ犯罪やトラブルが急増中。そんな時代に、自分や大切な人を守る鍵となるのがドアロックです。国内外の事情とあわせて、防犯に役立つ活用術をお届けします。

あおり運転など身近になったクルマのトラブル

かつては世界トップクラスと評されていた日本の治安だが、残念ながら当時の安全神話はもはや崩壊したに等しい。近年はあおり運転のようなクルマにまつわるトラブルも急増している。海外のニュースでよく見る、信号で停止中に襲われるような犯罪だって、もはや「ここは日本だから大丈夫」と言えなくなっているのが実情だ。

こんな時代だからこそ注目されているのが、どんな車両にも装備されているドアロック。昔は走行中にドアが開くのを防ぐ、すなわち“安全”が主目的の装備だった。しかし海外においては以前から、安全より“防犯”の装備と捉えられ、皮肉なことに犯罪が増えたことで、世界の常識に追いついたといえるだろう。

最近のニュースでよく耳にするあおり運転。トラブルの相手がドアを開けて暴力を振るったり、サイフなどを奪われる可能性もゼロではないのだ。犯罪から自分や同乗者の身を守る、もしくは被害を軽減するためにも、ドアロックは有効な手段といえる。

アメリカでは一般的な「車速感応型オートドアロック」

では、防犯に役立つ国内外のドアロックを紹介しよう。治安のよくない地域も多いアメリカで一般的なのは、一定のスピードに達すると自動でドアが施錠される、いわゆる車速感応型と呼ばれるオートドアロックだ。前述の信号を待っている間に襲われるような事例にはとくに有効で、装備を省いて価格を下げた廉価グレードにも多く採用されている。

人によっては「いちいち降りるとき解除するのは面倒だ」なんて意見もあるが、犯罪に限らず、子供が不意にドアノブを掴んだりするようなことがあっても安心(本来、子どもを乗せるときはチャイルドロックを活用してほしいが)。事故が起きてドライバーが気を失っているとき、救助に支障が出るという意見も以前はあったが、最近は衝突を感知すると開錠される機能も備わり、もはやデメリットはなくなったので安心しよう。

また、最近では当たり前となったリモコンキーにも、犯罪の多い国ならではの機能が盛り込まれている。日本のリモコンキーは、一度ボタンを押せば運転席のドアだけじゃなく、助手席や後席からリアゲートまで一斉に開錠されるケースが大半だけど、アメリカの場合は1度目の操作でロックが解除されるのは運転席のみ。2度目の操作でようやく助手席などのドアが開錠されるのだ。

これは駐車場で暴漢がクルマに乗り込んでくるのを防ぐためで、アメリカで販売している車両なら標準装備と言っていいだろう。

SUBARU STARLINKは遠隔操作も可能に

最近の日本車も、ドアロックはどんどん進化している。たとえばスバルの「SUBARU STARLINK」だ。専用アプリケーションを介し、遠隔での施錠と開錠ができるうえ、現在ドアがロックされているかどうかをチェックすることも可能。

昔からよくある失敗として知られるキーの閉じ込み、つまりインロックしたときに大いに役立つ機能もある。それが「暗証コード式キーレスエントリー」であり、暗証番号を登録しておけばアクセスキーを使わずに、給油口を含むすべてのドアロックを解除できるのだ。

防犯とは関係ないし、キーレスアクセス&プッシュスタートの車両に限るが、カギを別の場所に置きっぱなしにしても車内からモノを取り出せるなど、利便性が高まることは間違いないので、覚えておいても決して損はないはず。

ほかにも、オートドアロックが作動する条件を「車速20km/h以上」「セレクトレバーまたはシフトレバーをP以外に入れたとき」「作動なし」の3パターンから自由に選択できる車種もある。

本来の目的である防犯や安全に加え、利便性まで備えた最新のドアロック。自分のクルマがどんなタイプかをよく把握しつつ、カーライフに活用しよう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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