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ル・マン24時間レース車検日⋯レーシングカーが市街地をパレードラン! にぎわう現地からリポート【みどり独乙通信】

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TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)

  • パレードで走行するTOYOTA GAZOO Racingの7号車。ル・マン参戦40周年を記念しての特別カラーリングです
  • パレードランのポルシェのハイパーカー
  • パレードを牽引するのはオフィシャルカー
  • 黄色いシボレー コルベットはどんな天候にも映えます
  • フォード マスタングGT3
  • 市内をレーシングカーがパレードラン
  • 公道で走行する姿は迫力満点
  • 2024年の総合優勝を果たしたメーカーのクルマであるフェラーリに載せられて優勝トロフィーもパレードを走る
  • パレードにはこんなクラシックカーも最後に登場いました
  • プジョーはキャリアカーからノーズを外してマシンを降ろします
  • 大人気のバレンティーノ・ロッシのM4 GT3
  • 木村武史選手がドライブするフェラーリ 296T3
  • 2025年にデビューしたアストン・マーティンにも注目が集まります
  • 晴れたり雨が降ったり忙しいお天気の車検2日間
  • 突然の雨にカバーを掛けるキャディラック
  • 色んなぬいぐるみが載ってにぎやかなLMP2マシン
  • パレードを待つロッシファン
  • プジョーのメカニックさん、相当気合が入っていますね
  • ル・マン駅構内のお店のお土産
  • ル・マン駅前のモニュメント
  • ル・マン駅中のお店にも24時間レースのお土産コーナーがあります
  • 公開車検の日は雨が降ったり止んだりの不安定なお天気
  • 地元フランス企業のプジョーは大人気
  • 公開車検の日は風が強く天候が不安定でした
  • ル・マン駅の正面入り口
  • 有名なフランス人のTOYOTA GAZOO Racingファン
  • 中学生くらいのレース女子たちも楽しそうです
  • 瞳を輝かせてレーシングカーに見入るちびっ子。きっと彼のひいおじいちゃんもこの地で100年以上前にレーシングカーを見に来られていたのかも知れませんね
  • 2023年に100周年を迎えたル・マン24時間レースの特別カラーリングのトラム
  • 公式マーシャルのみなさんも安全なパレードを運行うるのに欠かせない存在です
  • ル・マン名物のリエット屋さんのお店もル・マン24時間レース仕様ですね
  • 街のお店のショーウィンドウの多くがル・マン24hをモチーフとしたディスプレイになっています
  • 街のショップのディスプレーはル・マン24h一色です
  • 本屋さんはル・マン24h関連書籍を特集したディスプレイ
  • 勝手にアタリと決めているトラムのルマン仕様チケット
  • 白バイは日本のヤマハ! 警察官の方に日本語で話しかけられてびっくり
  • 数多くの警察官が見回りをして安全なイベントをサポート
  • 白バイの警察官も興味津々
  • パレードの沿線はすべてフェンスで覆われますが、隙間なくファンで溢れ返っています
  • ハイパーカーのデモランは一見の価値あり!

ル・マン市内で公開車検を実施

ドイツ在住でモータースポーツの取材を精力的に行う池ノ内みどりさん。2025年もヨーロッパ3大耐久レースのひとつ、伝統のル・マン24時間レースを取材しています。公開車検の行われたル・マン市では、新たな取り組みとして2024年からレーシングマシンのパレードランを実施。盛り上がった街の様子をリポートします。

ハイパーカーとGT3が街中をパレードラン

「FIA世界耐久選手権(WEC)2025第4戦 ル・マン24時間レース」の取材のためにフランスへやって参りました。レースウィークを迎えるにあたり、事前に公開車検とチームの集合写真の撮影がル・マン市内で2日にわたって行われます。車検の見学はもちろんのこと、レーシングドライバーやチーム関係者を間近でひと目見ようとする多くのファンでごった返し、普段は静かな地方都市のル・マンはちびっこからシニアまで大賑わいの日々です。

私が住んでいるミュンヘンの自宅は観光地のすぐ近くにあり、イベントがあるときは徒歩数分で行けるとあってとても便利なのですが、早朝から深夜までの渋滞や路上駐車場所を巡っての住民対観光客のいざこざ、当て逃げの警察沙汰などネガティブな面も大変多く、住民を悩ませています。ですので、ル・マン市民の方々にとっても、観光客は必ずしもウェルカムな存在とは言えないのだと理解しています。なるべくお邪魔にならないよう、私自身も気をつけています。

2日にわたって行われた公開車検とチームの写真撮影の後には、2024年からの新たな試みとして、ハイパーカーとGT3クラスの各メーカー1台ずつのレーシングカーが、ル・マン市内をパレードランしました。エキゾーストノートを轟かせたレーシングカーのデモランに、集まった皆さんは大興奮。決勝レース前日の金曜日にはクラシックカーに乗ったドライバーズパレードがあるのですが、レーシングカーが走るデモランはまたまったく違った魅力があって、とても良いですね。

パレードラン自体は1時間もありませんが、安全に観覧できるようにコースサイドはすべてフェンスで覆われます。そして、ハイパーカーにはハイブリッド車もありますので、もしものトラブルに備えて安全講習を受けたコースマーシャルの方々も待機され、警察や警備の方々の大勢のサポートによってイベントが支えられています。そのため市内を走るバスやトラムは交通規制により一部が運行をストップするので、本当に市の行政や市民のみなさんの理解なしでは行えないイベントだということがわかります。

ル・マン24時間仕様のチケットも

ル・マン駅からサーキットまでは、トラム1本・乗り換えなしの直通で行くことができるので、こんな便利なことはありませんね。ヨーロッパのサーキットの大半は、そんな立地ではありません。市内へ行く際には私もトラムに乗って行くのですが、券売機から運よく「あたり」のチケットが出てきて嬉しくなりました。

市の公共交通機関のデザインが施された通常のチケットが主なのですが、たまにル・マン24時間レースのポスター絵柄のチケットが出てくることがあり、とても良い旅の記念になることから、勝手に私が「あたり」だと思っているだけなのですけどね(笑)。

トラムの一部は、2023年にル・マン24時間レース初開催から100周年記念のラッピング車両がそのまま走っているのも嬉しいポイントです。毎年訪れて、同じ風景を見ていても、毎回感動する。そんな場所がル・マンです。新型コロナウイルスの蔓延や、長らく日本経済を悩ます円安や物価高で、現地観戦を望んでいらっしゃる日本のル・マンファンのみなさんにとっては遠い存在になってしまったのが、残念で仕方がありません。

>>>ドイツ在住池ノ内みどりさんのクルマにまつわるコラムはこちら

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  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • ドイツ ミュンヘン市在住 フリーライター&コーディネーター。東京で学生生活を謳歌した後にオーストリアのザルツブルグで再び学生生活を謳歌し、なんとか卒業。三度目の学生生活を謳歌しにミュンヘン大学入学を機にドイツへ。ミュンヘン大学在学中の現地広告代理店でのアルバイトがきっかけで、モータースポーツに魅せられて大学を中退し、モータースポーツ業界へ飛び込む。愛車のBMW M240iカブリオレを駆り、ヨーロッパ各国のサーキットへ取材に向かう。趣味はアルプスの峠越えドライブと蚤の市めぐり。好きなサーキットはニュルブルクリンクとスパ・フランコルシャン。ヨーロッパ生活はもう少しで30年。
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