クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • SPORT
  • ル・マン24時間レースのコースサイドまでの道中は野生感たっぷり! 知られざる舞台裏をレポート【みどり独乙通信】
SPORT
share:

ル・マン24時間レースのコースサイドまでの道中は野生感たっぷり! 知られざる舞台裏をレポート【みどり独乙通信】

投稿日:

TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)

  • メディアシャトルの乗り場
  • コースサイドの道なき道もカメラを担いで歩きます
  • メディアのシャトルバスに乗って森や林を抜けてコースサイドまで行きます
  • 23.5cmの靴と比較。巨大な松ぼっくりが
  • 公道部分のコースサイドには、クラッシュしたマシンのパーツの破片も結構落ちてます
  • レースウィークで外されている道路標識も森の中に転がっています
  • コースサイドにはゴルフ場もあり、優雅にプレイ中の方がいらっしゃいます
  • メディアシャトルでコースへ向かう途中では、ドナドナされたマシンがピットへ戻されるのに遭遇することがあります
  • コースサイドのマーシャルさんたちの必需品
  • 2024年はこのインディアナポリスでドブに落ちて救急車で運ばれる大失態。2025年は何事もなくほっとしました
  • 普段は一般的な国道です
  • コースサイドには不思議なキノコや、何かの動物の糞もたくさん落ちてて野生感たっぷりです

知られざるル・マンの舞台裏をレポート

ドイツ在住でモータースポーツの取材を精力的に行う池ノ内みどりさん。2025年もヨーロッパ3大耐久レースと言われる、伝統のル・マン24時間レースを取材しています。決勝だけでなく練習走行や多彩なイベントがあり多忙を極めています。さらにコースサイドへ向かう道は舗装されておらず、まるで森の中をハイキングするかのよう。知られざる取材現場の舞台裏をレポートします。

森を抜けてコースサイドへ

FIA 世界耐久選手権(WEC)2025 第4戦 ル・マン24時間レース決勝前には、数多くのイベントが開催されます。そのなかにはフリープラクティス、いわゆる練習走行があり、3時間のセッションもあります。メディアシャトルのバス停からバンに乗ってコースサイド近くの停留所まで連れて行っていただき、そこからは徒歩で移動します。

普段はおそらく住民や工事・林業関係者しか通らないような舗装されていない道を通り、ハイキングのような森の中をひたすら歩きます。

コースサイドのガードレールの内側で撮影するのですが、どのマシンもとんでもなく速いのです。毎年、レースが終わった翌日にコースとなった公道を復習しながら愛車で走るのですが、意外と狭い箇所もあり、複数台で横並びになってフルスロットルで走るドライバーたちの強い精神力に本当に驚きます。ル・マン24時間レースでの最高速度は、昔のグループCのマシン時代の400km/hということは安全上の理由でなくなりましたが、ストレートの多いル・マンではアクセルを踏みっぱなしの状態が多く続くのが想像できます。

「いまのハイパーカーはたったの242km/h⁉」と感じる方もいるかもしれませんが、視覚的なスピード感は新幹線以上に速く感じます。私自身、アウトバーンでプロのレーシングドライバーである友人の助手席に乗せてもらい、それ以上のスピードを体感したことがありますが、ロングストレートを間近で駆け抜けるハイパーカーを目の当たりにすると、同じ速度でもまったくの別物に感じるのです。まったく不思議なものですね。

レースウィークを乗り切る、フォトグラファーの靴選び事情

森のコースを歩いていると、さまざまな動物の糞が落ちています。夜に撮影しに出かけたフォトグラファーの中には、野生動物と遭遇した人もいるかもしれません。実際、2025年のレース中には野生動物との衝突事故が発生し、リタイアに追い込まれたチームもありました。

白樺や松の木のほか、きれいな野生の花も咲いており、休日にはハイキングをする方もいるのかと想像します。びっくりするくらいに大きな松ぼっくりが落ちていたり、スーパーマーケットでは売っていないようなキノコを見つけたりするので、そんな素朴な発見も楽しんでいます。レーシングカーの爆音のエキゾーストノートをBGMに、カメラを担いで汗だくでハイキングをするのも、それはそれで楽しいものです。

ただ、普通のスニーカーを履いていたので疲労度が高かったように思います。そういえば、ハイキングシューズを履いているフォトグラファーを多く見かけるのは、こんな道を歩くときのためだったのか⋯⋯と気付きました。スポーツ用品店に行った際には、ハイキングシューズを試し履きしてみたいと思いました。

>>>ドイツ在住池ノ内みどりさんのクルマにまつわるコラムはこちら

すべて表示
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • ドイツ ミュンヘン市在住 フリーライター&コーディネーター。東京で学生生活を謳歌した後にオーストリアのザルツブルグで再び学生生活を謳歌し、なんとか卒業。三度目の学生生活を謳歌しにミュンヘン大学入学を機にドイツへ。ミュンヘン大学在学中の現地広告代理店でのアルバイトがきっかけで、モータースポーツに魅せられて大学を中退し、モータースポーツ業界へ飛び込む。愛車のBMW M240iカブリオレを駆り、ヨーロッパ各国のサーキットへ取材に向かう。趣味はアルプスの峠越えドライブと蚤の市めぐり。好きなサーキットはニュルブルクリンクとスパ・フランコルシャン。ヨーロッパ生活はもう少しで30年。
著者一覧 >

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS