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【SUPER GT 500 第5戦 】今シーズン初勝利を獲得した日産23号車 MOTUL Z!スープラ勢の9連勝を阻止

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TEXT: 戎井健一郎(EBII Kenichiro/motorsport.com)  PHOTO: 佐藤正勝(SATO Masakatsu)

  • 3号車 Niterra MOTUL Z
  • 3号車 Niterra MOTUL Z
  • 23号車 MOTUL AUTECH Z
  • 14号車  ENEOS X PRIME GR Supra
  • 優勝は23号車 MOTUL AUTECH Z
  • ガッツポーズの千代勝正選手に高星明誠選手が肩に手を置く
  • 優勝は23号車、続く2位が14号車、3位が3号車となった
  • GT500クラスのポールポジションを獲得したのは、サクセスウェイトが0kgの16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
  • 23号車 MOTUL AUTECH Z

日産Zがスープラ勢の9連勝をストップさせる

2025年8月24日、三重県・鈴鹿サーキットでスーパーGT第5戦の決勝レース(52周)が行われました。優勝したのはGT500クラスが23号車 MOTUL AUTECH Z(千代勝正選手/高星明誠選手)、GT300クラスが7号車 CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン選手/小林利徠斗選手)でした。GT500クラスのレポートをお届けします。

(motorsport.comの記事をもとに再編集しています)

波乱の序盤でセーフティカーがレースを動かす

今季のスーパーGTは、サクセスウェイトが適用されない異例の第4戦富士を終え、後半戦に突入。鈴鹿で行われた今大会は、ランキング上位勢の多くが燃料流量制限を含む重いウェイトハンデを背負った。

GT500クラスのポールポジションを獲得したのは、サクセスウェイトが0kgの16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT。2番手から5番手には、日産Zが続いた。なお、ランキング上位を占めるスープラ勢はサクセスウェイトの影響が大きく、予選上位に食い込むことはできなかった。

16号車 ARTAのファーストスティントを担当する大津弘樹選手は、危なげないスタートで後続に対してマージンを築いていった。一方、上位に固まっていたZの一角、24号車 REALIZE CORPORATION ADVAN Zの松田次生選手は130Rでコースオフし、ハーフスピンを喫して順位を落とす。その後の周回で、130Rからシケインへの飛び込みで17号車 Astemo CIVIC TYPE R-GTの小出峻選手と競り合った結果、小出選手がコースアウト。

Astemoシビックはスポンジバリアにクラッシュした。このアクシデントにより、24号車 REALIZE Zにはドライブスルーペナルティが科された。

17号車 Astemoシビックの回収のため、セーフティカーが出動。10周目にレースが再開されると、2番手を走る23号車 MOTUL AUTECH Zの高星明誠選手がトップとの差をじわじわと詰め、16号車 ARTAにプレッシャーをかけていった。

ピット戦略が明暗を分けた中盤戦

18周を終えてピットウインドウがオープンとなると、約半数のマシンがピットイン。ドライバー交代、タイヤ交換、給油を済ませてコースに戻った。16号車 ARTAと23号車 MOTUL AUTECH Zはどちらもこのタイミングでピットインしたが、コースに復帰した時には23号車が前へ。順位が入れ替わった。

次の周にピットインした3号車 Niterra MOTUL Zも16号車 ARTAの前に出て、NISMO勢のワン・ツー体制が形成されたかに見えた。しかし、その次の周にピットインした14号車 ENEOS X PRIME GR Supraが、見事なオーバーカットでNISMOの2台に割って入った。この立て続けのオーバーカットにより、優勝争いの順位は23号車 MOTUL AUTECH Z、14号車 ENEOS、3号車 Niterra、16号車 ARTA、そして12号車 TRS IMPUL with SDG Zとなった。

23号車 MOTUL Zがトップを譲らず完全勝利

レースが終盤に差し掛かるにつれて、優勝争いは23号車 MOTUL AUTECH Zと14号車 ENEOSの2台に絞られた。14号車 ENEOSを駆る大嶋和也選手は、トップを走る23号車 MOTUL AUTECH Zの千代勝正選手まで1秒差以内に迫ることもあったが、やがて1秒、2秒とじわじわ差が広がり始めた。

千代選手は危なげない走りでそのままトップチェッカー。2024年の第6戦から8戦連続で9勝を挙げていたスープラ勢の連勝記録を、NISMOがストップさせた。2位は14号車 ENEOS、3位は3号車 Niterraだった。

なお、ポイントランキングでは依然として1号車 au TOM’S GR Supraの坪井翔選手、山下健太選手組がリード。今回2位の14号車 ENEOSの大嶋和也選手、福住仁嶺選手組が10点差のランキング2番手に浮上してきた。

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