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トヨタがニュル24時間レースで仕掛けた「GR Experience」に潜入!ファンをおもてなしする楽園の正体とは?【みどり独乙通信】

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TEXT: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)  PHOTO: 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)

ファン垂涎の展示と太っ腹すぎるおもてなし

イベント会場に到着すると、数多くのトヨタ車やレーシングカーが展示されていました。また、ニュルらしいキャンピングカーにカスタムできるようなバンやSUVの提案も嬉しいですね。旧車も並んでおり、それらはヨーロッパ最大と言われるアジア車イベント『Reisbrennen』とコラボしたもので、一般の方が大切にされている愛車が展示されていました。それらが日本の道路にごく日常的に走っていた昭和時代を思い出しました。

大きなパブリックビューイングのメインステージでは、トークショーをはじめとしたさまざまなイベントが開催されています。私が伺った時間には、TOYO TIRESとタッグを組んでニュルに挑戦するリングレーシングのトークショーで大盛り上がり。レースの裏話は、このような機会でしか聞けないので、ファンの方々も興味津々です。

トークショーを楽しんだ後にはフードコーナーへ行ってみました。じつはこのチケットには、朝から晩まで会場にあるすべての飲食物も含まれているという太っ腹なサービス。ニュルで販売されているさまざまなVIPチケットにも同様のサービスはあります、しかし『GR Experience』が他のイベントと違うのは、会場のフードトラックで作られたさまざまな料理をでき立てで味わえることです。パスタにハンバーガーにローストポークに日本食に……。1日で全メニューを制覇するのが難しいほどのバリエーションで、どれも魅力的で迷ってしまいます。

この日はお天気に恵まれ、立っているだけで汗が流れるような猛暑日でしたので、冷たいドリンクがいつでもいただけるのは大変助かります。このようなイベント会場で販売されているドリンクや食べ物は、一般的にとても割高ですから、長い24時間レースでは何回も購入するにはお財布が気になりますよね。ここではそんな心配もありません。アルコールドリンクもこの料金に含まれているそうで、ビールやカクテルを片手に夏のニュルを楽しまれているファンも数多くいらっしゃいました。

せっかくなのでこの会場でディナーをいただくことに。まずは餃子を単品で。わさびソースが夏の暑い日にさっぱりして良いですね。そして、お次はお肉のローストのポテト添えを。カレーもおいしそうだな、なんて思っているうちに売り切れになってしまい残念でした。

GAZOOレーシングのルーツに触れられる展示物

お腹がいっぱいになったらファンショップへ。ショップの壁一面には、トヨタGAZOOレーシングの始まりとなったMORIZOこと豊田章男会長が、恩師である故・成瀬弘氏と初めてニュル24時間レースにアルテッツァで参戦した2007年からの歴史が、写真とともに展示されていました。MORIZOさんもここを訪れられたのでしょう。展示パネルには直筆サインが記されていました。大企業のトップが自らイベント会場を訪れることは、ファンの方々にとって非常に感慨深いことでしょう。

トヨタGAZOOレーシングファンの方々が集い、仲間同士やおひとり様、ご家族と、それぞれがとても自由に楽しんでいる様子を見て、私もこの特別な空間で大勢の熱心なGRファンに囲まれて存分に楽しませていただきました。まさにここはトヨタファンの楽園でした。

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  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • 池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
  • ドイツ ミュンヘン市在住 フリーライター&コーディネーター。東京で学生生活を謳歌した後にオーストリアのザルツブルグで再び学生生活を謳歌し、なんとか卒業。三度目の学生生活を謳歌しにミュンヘン大学入学を機にドイツへ。ミュンヘン大学在学中の現地広告代理店でのアルバイトがきっかけで、モータースポーツに魅せられて大学を中退し、モータースポーツ業界へ飛び込む。愛車のBMW M240iカブリオレを駆り、ヨーロッパ各国のサーキットへ取材に向かう。趣味はアルプスの峠越えドライブと蚤の市めぐり。好きなサーキットはニュルブルクリンクとスパ・フランコルシャン。ヨーロッパ生活はもう少しで30年。
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