ニュル24時間レース2025を現地取材
池ノ内みどりさんが2005年に初めてニュルブルクリンク24時間レースに関わってから、今年で20年目を迎えました。当時はファルケンモータースポーツが日産R34型「スカイラインGT-R」で参戦しており、振り返ってみると本当に昔のことのように感じます。しかし、その当時と変わらぬ熱狂と進化を続けるニュル24時間レース2025の現地レポートをお届けします。
潤沢な予算を投じればワークスドライバーを雇える
ニュルブルクリンク24時間レースの雰囲気は大きくは変わっていませんが、2011年から2012年にかけてGT3マシンのSP9クラスが登場してから、各自動車メーカーの存在感が一気に増しました。
GT3のコンセプトは「カスタマーレーシング」。メーカーが開発・製作したGT3マシンを購入し、カスタマーチームが参戦する仕組みです。さらにワークスドライバーを有償でレンタルできるため、経済力のあるチームは全員をワークスドライバーで揃え、まるでワークスチームのような体制を敷くことも可能です。一方で、実力あるジェントルマンドライバーとプロが組んで挑むPro-Amクラスもあり、さまざまなスタイルの参戦が見られます。
日本勢がフロントロウからスタートする!
決勝前日に行われるのがトップ予選です。これはSP9クラスの上位勢がポールポジションをかけて挑むタイムアタックで、毎年進出台数は変動しますが、上位17台ほどが参戦します。
ドライバーにかかるプレッシャーは凄まじく、世界的に活躍するプロでもミスを犯して決勝に進めないこともあります。2025年、ポールポジションを獲得したのはマンタイレーシングのポルシェ911号車でしたが、続いたのは6年ぶりにニュルへ帰ってきたKONDOレーシングのフェラーリ「296 GT3」。私が初めて取材に参加した2005年以来、日本チームがフロントロウからスタートするのは初めてだと思います。近藤真彦監督率いるKONDOレーシングの快挙に、私も大いに興奮しました。
観客がレーシングコースに深夜まで入ることができる
トップ予選終了後には、ピットウォークとサイン会が行われます。また、グランプリコースの一部やノルドシュライフェが解放され、ファンが自由に楽しめる時間となります。コース上に描かれる落書きの多くはこの時に行われるものですが、使用される塗料が滑りやすく事故につながる危険があるため、実際には推奨されていません。
それでも、多くのファンがコースに寝そべったり、自転車やジョギング、さらにはボビーカーで走ったりと、深夜まで楽しんでいます。
私もメディアセンターで予選を見届けた後、早速ピットウォークへ参加しました。チームによってはノベルティやポスター、サインカードを配布しており、毎年どんなグッズが登場するのか楽しみのひとつです。もちろん私もファンのみなさんと一緒に列に並び、グッズをいただきました。
ノベルティ配布やサイン会でファンと交流
ピットウォーク以外にも、グランドスタンド裏やパドック奥のイベントエリアではステッカーやノベルティグッズが配布されています。自分で使うだけでなく、友人や仲間を思い浮かべながら並ぶのも楽しいものです。ニュルに来られない人にお土産として渡せば、きっと喜んでもらえるでしょう。
また、日本人ドライバーもサイン会に参加しており、普段はなかなか接点の持てないファンとの交流を楽しんでいました。日本語でサインを書いたり、笑顔で盛り上がる姿が印象的でした。






























































