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障がいがあってもバイクに乗れる体験走行会!市販直前の悪路も移動できる新型車いすが登場

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

ありそうでなかった…どこへでも行ける車いす?

この走行会には、障がいを持つ当事者だけでなく、活動を支える多くのボランティアスタッフも集まります。この会場へ、埼玉県内に拠点を持つ「Attrac lab(アトラックラボ)」が、市販直前の新型車いすを持ち込み、試乗会を実施していました。

アトラックラボは、人工知能やロボティクス技術を用いたフィールドロボットの設計などを行う企業です。今回は車いすタイプの試作機と、搬送ロボットの2機種が持ち込まれました。

もっとも注目を集めたのは、車輪部分がクローラー(履帯)となっている電動車いすです。通常の車いすでは走行が困難な砂浜や、段差のある不整地でも自由な移動を可能にするコンセプトで製作されました。こうしたクローラーモデルはありそうに思えますが、じつは一般販売されている製品はほとんど存在しません。アトラックラボはそこに目をつけ、市販化に向けて最終調整を行っている段階です。

駆動用にはリチウムイオンバッテリーを搭載し、8時間前後の走行が可能です。2026年中の発売を予定しており、スティックコントローラーで操作するモデルは市販価格70万円前後を目指しています。販売だけでなくレンタルやリースも検討しているとのことです。操作系はスティック以外にも、ラジコンのようなプロポ仕様やGPS自律走行仕様への変更など、多様なカスタマイズに対応します。さらには車いすメーカーとのコラボレーションや、2026年に愛知県で開催されるアジアパラ競技大会へのサポートも視野に入れています。

この日、会場では障がい者、健常者を問わず多くの人が試乗を行いました。現場で集められたリアルなフィードバックにより、製品はさらに磨き上げられていくことでしょう。

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  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)
  • 1969年生まれ。美術大学で日本画を学んだ後に、編集プロダクション数社を経てフリーランスライター&フォトグラファーに。編集者時代にかかわってきたモータースポーツ取材を続け、現在も2輪4輪問わず国内外のサーキットやラリーシーンを取材している。日本モータースポーツ記者会会員。
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