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最強の雪道走破性能をもつダイハツ・コペン!車高だけでなく駆動方式も変更

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

ノリと勢いで誕生したコペン4WD仕様

 関西最大級のカスタムカーの祭典「大阪オートメッセ2019」。会場となった大阪市のインテックス大阪に集結したカスタムカーのなかで、異彩を放ちまくっていたダイハツ・コペンがあった。リフトアップ(車高を高める)という外観だけでも仰天モノだが、駆動方式はFF(前輪駆動)からなんと4WDに変更。そのようなモンスターマシン誕生のキッカケは、なんと冬に本場でカニを食べたいという意外すぎる理由だった⁉︎

 コペンのチューナーとして全国的な知名度を誇る、プロショップ『も。ファク』を率いる森本さん。あるとき冬のグルメとして名高い越前ガニが食べたくなり、どうせなら本場の北陸までコペンで行こうと考えた。

 しかし足まわりをノーマルに戻しても、スポーツカーのコペンで雪道を走るのは不安。そこでオフロードも走れる冬タイヤを購入したが、そのままでは到底コペンのフェンダーに収まらない。普通ならその時点であきらめるところだけど、どうしてもコペンで行きたい森本さんは、ボディを加工してタイヤを履けるようにしてしまった。

 ところが次は別の問題が発生する。いかに全高が上がりタイヤも変わったとはいえ、本格的な雪道となるとFFじゃ心もとない。そこで初代コペンをFR(後輪駆動)や4WDに改造し、公認車検まで取得した実績がある『プロバイル』の竹田さんに相談を持ちかけた。

 話を聞いて現車を見た竹田さんは、リフトアップされた現行コペンの、意外すぎるカッコよさにひと目惚れ。ふたつ返事で4WD化を引き受け、すぐさま製作に着手したという。

 型式こそ異なれど駆動方式の変更に関しては、膨大なノウハウを有しているブースにいた竹田さんだけに話しを聞くと「初代コペンよりは楽でしたね」という。

 越前ガニを食べに行くとの目的があるため、公認車検を受けることが大前提となるが、その際も初代コペンのカスタマイズカーを作ったときの経験が役立った。また現行モデルだけに純正パーツの入手にも苦労しない。初代コペンはすでに絶版となっているパーツもあり、まずは部品取り車を探すことから始める必要があるそうだ。

 足まわりはオフロードコースに車両を持ち込み、テストを繰り返してオリジナル品を製作。エンジンの搭載位置を下げるメンバーなどもセットになっている。タイヤは当初の14インチはサイズが特殊で4本で9万円と割高なため、選択肢が豊富で価格の安いジムニー純正の175/80-16サイズに変更された。

 ギヤ比の関係で悪路走破性は本格的なクロカン4WDに及ばないものの、雪道でスタックするような脆弱さとは無縁だ。気になる費用はざっくり見積もると、リフトアップが60万円で4WD化が100万円。中古のベース車両と公認車検を含めても、トータル300万円ほどで完成とのこと。

 なお基本的に外装はフルノーマルのままでOK。ココまで手を入れながら軽自動車の枠でイケるのも、森本さんと竹田さんのコダワリだったりする。すべての作業が終了し、晴れて公道を走れるようになったのは昨年の10月。あとは越前ガニさえ食べに行けば森本さんの目標は達成!となる。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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