最高落札額は53億円! クラシック・フェラーリが超高値で取引されている理由 (2/3ページ)

フェラーリクラシケ鑑定書の重要性

 クラシックカーイベントなどに付帯して開催されたクルマのオークションは、当初コレクターを対象とした、あくまでも自動車趣味の延長にあるものだった。したがって取引価格も、確かに高価ではあったが、美術品などに比べればまだ理解できる範囲内。しかし、それを大きく変える後押しとなったのが、「フェラーリクラシケ」の設立である。

【関連記事】5000万円オーバー! バブル期の「小ベンツ」の最終進化系「190Eエボ2」はメーカー純正だった

フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 フェラーリは、過去のモデルを自社で鑑定し、ヴィンテージモデルにお墨付きを与るといった事業を、前社長であるルカ・ディ・モンテゼーモロの号令で2006年にスタート。20年以上を経過した車両に製造者であるフェラーリ自ら鑑定書を発行し、その価値を証明するのである。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 もちろん、証明書の取得は簡単ではない。クルマをいったんマラネロまたは全世界にあるフェラーリクラシケの認定ファクトリーに入庫し、そこでクラシケ専任の鑑定者が、シャシーナンバーとエンジンナンバーを照合し、機械機能部品や内外装パーツがオリジナルもしくはそれに準拠するものかどうかを確認する。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら そこで修理が必要と判断された箇所は、純正部品やパーツが欠品の場合はワンオフ製作してレストア。単なる修理やレストアではなく、あくまでも“工場出荷時のオリジナル状態”に戻すことが目的だ。もちろん、時間も予算も大きくなる。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 そうして無事にクラシケの証明書を取得した個体は、晴れて“血統”が明らかとなり、“本物”のお墨付きが得られる。美術品であれば、オークションの際に真贋が常に話題となるが、生産社自らがお墨付きをあたえたとなると、その安心感は格段に向上。クラシケ取得にはそれなりに費用がかかるが、それを補ってあまりある価値が得られるというわけだ。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 そして、このクラシケの存在がオークションで大きな影響を果たす。2000年には7億7000万円(当時価格700万ドル)で取引されていた1962年式「フェラーリ250GTO」が、2014年のオークションにて約40億(当時の価格で3811万5000ドル)でハンマープライス。コレクターに落札されたのである。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら