最高落札額は53億円! クラシック・フェラーリが超高値で取引されている理由 (3/3ページ)

個体が持っているヒストリーは唯一無二

 しかしこれで終わりではない。2018年8月に米モントレーで開催されたRMサザビーズのオークションでは、1962年式「フェラーリ250GTO」(シャシーナンバー3413GT)が53億円で落札。オークションは39億円からスタートし(これだけでも十分すごいが)、あっという間に取引金額がせり上がり、最終的には53億円という自動車オークション史上の最高額となったのだ。

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 シャシーナンバー”3413GT”を持つこの個体は、39台製造されたとされている250GTOのなかで、3号車となるもの。戦績も興味深く、1962年のタルガフローリオでレーシングドライバーのフィル・ヒルがテストカーとして使用し、最初のオーナーは、フェラーリのプライベーターであるエドアルド・ルアルディ・ガバルディだった。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 彼はこのマシンでレースに10戦出場し、実に9回の優勝。1位を逃した残りの1戦も2位という成績を収めた。1962年シーズンのイタリア国内GT選手権のタイトルを獲得したほか、1963年のタルガフローリオのGTクラスで優勝、1964年にはドライバーは異なっているが、同じタルガフローリオのGTクラスで再度優勝を果たしている。落札価格には、車両の状態だけでなく、こうしたヒストリーも重要だというわけだ。フェラーリ クラシック オークション ビンテージ画像はこちら

 過去には未公開の個人間取引ではあるものの、250GTOは、当時の邦貨換算額で史上最高額の53億円(5200万ドル)や、邦貨換算で約76億円(5200万ポンド)で譲渡されたというニュースもあった。

 振り返ってみれば、フェラーリやポルシェ、メルセデスといった歴史あるクラシックモデルが軒並み億超えの価格を付けていた10年前ほどとは異なり、現在の取引価格はかなり穏やかになってきたが、それでも、ヴィンテージフェラーリの値段は高止まりという状況が現在も続いている。これ以上増えることの無い個体数とその、個体が持っているヒストリーは唯一無二。フェラーリや第1期ブガッティなどは、これからも美術品のように取引されてゆくだろう。