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後席以降のスペースがキモ! 広々使える、車中泊に最適なミニバン4選

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

ホンダ・フリード+

 車中泊するのはごくたまのことで、むしろ普段使いのしやすさ、コンパクトなサイズを優先したいというならフリード+だろう。

 1列目席の前倒し、2列目席の格納、そしてボードをセットするなどの手間は必要だが、「リラックスベッドモード」時の完全フラットなフロアの長さは5ナンバーミニバン(のサイズ)にして1980mmに達する。フロア幅はラゲッジボードを上段にセットすれば1270mmもあるからゆったり。フリードには専用マットレスなどの各種車中泊用のアクセサリーも用意されているから楽しく、便利。ちなみにボード上段時の室内高は975mm。大人でも体育座りができる空間が確保されている。

 

日産 NV200バネット

 正確にはミニバンというよりビジネスバンだが、NV200バネットの5人乗りは、2列目席を倒すことで出現するフルフラットなラゲッジフロア長はなんと2040mm。

 フロア幅も1500mmあり、ダブル(1400×1950mm)またはワイドダブル(1500×1950mm)サイズのマットレスを敷くことで完ぺきなベッドルームに変身。値段は倍以上になるものの、電気自動車版のe-NV200なら、AC100V/1500Wコンセントを2個完備。電源付きのベッドルームになる。

 もちろん、冷房や暖房を使っても、静かなままで、排出ガスが一切出ない環境性能にも注目。無論、NV350キャラバンはさらに広大な空間となる。

 ここで、Lサイズミニバンのトヨタのアルファードやヴェルファイアはどうなのよ? という声が聞こえてきそうだが、寝るには基本的に2/3列目席を倒すアレンジとなり、シートがソファ的なかけ心地の快適感やサポート性を重視しているため、ベッドとしては、薄手のマットレスを敷いたとしても、凸凹が大きくなってしまう。すなわち、VWゴルフ・トゥーランやホンダ・フリード+で可能な、フルフラットなシートアレンジは望めないのである。

 

番外編 ホンダ・シャトル

 最後に、ミニバンではなく5ナンバーサイズのワゴンで車中泊も可能な1台として、マイナーチェンジで新しくなったばかりのホンダ・シャトルを紹介したい。

 通常時のラゲッジスペースは奥行き955mm、幅970~1500mmと、ボディサイズからすれば十分に広い。ただし、そのままでは寝られない。が、後席を低く沈み込ませるように格納すると、ラゲッジスペースから連続するフルフラットスペースが出現。そのフロア長は1770mm。つまり、身長177cm以下なら、足を伸ばして平に寝ることができるのだ。

 では、身長180cm以上の人は真っすぐに寝られないのか、という答えはNO。実は、ボクが考えた、ヘッドレスト逆付け&ステー引き延ばし術を使うと、枕分まで含めたベッド長は1850mmに達してしまうのである。つまり、ベッドレストの長さぶん、ベッド長がかせげるというわけ。知り合いで身長187cmの長身男がいるが、時に、愛車のシャトルでゆったりと寝ているらしい。参考までですが……。

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  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 学生時代からプロミュージシャンとして活動し、ある日突然自動車専門誌、輸入車専門誌の編集者に転身。その後、モータージャーナリストに。新車試乗記やクルマコラムの執筆だけでなく、1台のクルマに対して20カ所以上を独自開発ツールで計測する車両パッケージ解説にもこだわりまくる性分。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動し、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿について情報発信。Web、専門誌、一般誌、ラジオ、TV、インターペット、キャンピングカーショーなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言。小学館@DIME、PETomorrowなどでは愛犬とのライフスタイル、ドッグフレンドリーカー記事を展開中。カートップの連載「CT DOG」をまとめた『愛犬と乗るクルマ』はドッグフレンドリーカー選び、愛犬とのドライブ旅行のバイブルとなるムック本。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」「ムリしないで外車が買える本」「すごい海外旅行術」など。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、デザインにも携わっている。趣味はスニーカー、バッグ、帽子の蒐集。今も音楽をいい音で聴くことにこだわり、愛車のサウンドシステムは総出力400W 10チャンネル9スピーカーで構成されるデンマークの「DYNAUDIO」。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~)。
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