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リスクが高すぎる「違法改造車」 保険、車検、乗って後悔すること5つ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

保険金が支払われず一生を棒に振ることも

 合法のチューニングやドレスアップが当たり前となった今のご時世、違法改造車に乗ることは非常に大きなリスクが伴う。道路運送車両法違反の可能性だけじゃなく、修理/保険/車検/売却などカーライフ全般において、メリットは皆無といえるのが現実だ。

 最大のリスクは誰もが真っ先に思い浮かぶであろう、警察官に捕まりキップを切られることだ。いわゆる『整備不良』は免許の減点が1~2で、罰金は7000〜9000円。マフラーの音量が規定外のときは『消音器不備』の罰則が適用される。

 悪質な改造には”整備不良に係る整備命令”が出され、必要な整備(合法な状態へ戻すこと)を行ない陸運局に車両を持ち込まなければならない。もし違反を繰り返していれば免許の停止や取り消しに繋がる、そう考えればどれだけのリスクを背負っているか分かるはずだろう。

 続いては修理や整備に関するリスク。違法改造車は一般的に自動車ディーラーで一切の作業が受けられないばかりか、それ以外の運輸局認証の工場や指定工場でも基本的にはNGだ。逆に違法改造と知りながら作業した工場には、認証の取り消しといった重いペナルティがある。付き合いの深い相手(工場)とはいえ、そんなカタチで迷惑をかけるのは避けたいものだ。

 さらに車検も当然ながら取得できず、違法な部分をいちいち戻す必要がある。パーツの交換で済む程度ならば何とかなるかもしれないけど、ノーマルに戻しようがなければナンバーを切るしかない。無車検で乗りまわせばより大きなリスクがあるのは、改めて説明するまでもないだろう。

 次は自動車保険に関するリスク。万が一の事故を起こし保険を使って修理する場合、違法改造車は適用外になる可能性がある。改造したことで本来の性能を発揮できなくなった、もしくは事故の原因になったと判断されれば、保険会社は相手のクルマや破損した施設の修理代を支払わないケースもある。せっかく加入して保険料を支払っている自動車保険がムダになるばかりか、賠償金を自己負担しなければならないわけだ。事故の規模によっては個人じゃ手に負えない金額になり、一生を棒に振る可能性もゼロではない。

 最後は売却する際のリスク。ディーラーではそもそも買い取りも下取りもしてもらえない。チューニングカーやドレスアップカーの高価買い取りを謳う店は多いが、あくまでも対象は合法の枠に収まっているクルマ。合法範囲に戻すのが困難なレベルや個性の強すぎる違法改造車は、ベース車両が希少でもない限りパーツ取りくらいにしか扱われないのが実情だ。

 勢いに任せて激しい改造を施したはいいものの、常に警察に捕まる不安に怯えつつ整備や車検のたび頭を悩ませ、費やしたコストに見合わない金額でしか売ることもできない。違法改造車を乗りまわすには大小さまざまなリスクがあり、周囲を巻き込んだり人生を左右する事態に発展しかねない、ということを理解しておこう。というわけで、安全で楽しい合法カスタマイズ&チューニングを!

*写真はすべてイメージにつき本文の内容とは関係ありません

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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