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スタッドレスタイヤはいつまで履く? 夏タイヤに替えるベストなタイミングとは

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

路面凍結の心配がなくなった頃がベスト

 桜が咲いて、新年度が始まり、おそらく多くの地域でスタッドレスタイヤから夏タイヤに交換するタイミングがやってきている。しかし、今年は3月29日に関東の平野部でも薄っすら雪が積もるほどの降雪があり、毎年この交換タイミングには頭を悩ませてしまう。一体、ベストな交換時期はいつなのか?

 トーヨータイヤによると、雪が降らなくなったらできるだけ早い時期に交換するのがよいとのこと。
その理由は主に二つ。

1)スタッドレスタイヤはウェットが苦手

 氷雪路に強いスタッドレスタイヤの方が、夏用タイヤよりウェット路面でのグリップ性能が劣るというのは意外かもしれない。だが、スタッドレスタイヤは氷の路面に沿うように柔らかいトレッドゴムを採用していて、その柔らかさゆえ、路面の水膜を押しのける力が弱い特性を持っている。

 だから通常の雨の日は、夏用タイヤの方がウェットグリップは高く、より安心して走ることができるのだ。また、スタッドレスタイヤは、ランド比(トレッドの溝に対してブロックの面積)が高いため、排水性が低くのもウェット路面が苦手という理由のひとつ。さらにブロック剛性が低いので、タイヤの表面から伝わってくる手ごたえもぐにゃぐにゃして運転していて頼りない。

2)ブレーキ性能が劣る

 スタッドレスタイヤは、排水のために深く刻み込まれた溝が変形しやすいため、ドライ路面でもブレーキ時の制動距離が長くなってしまう。さらに、スタッドレスタイヤは、-20度のような極寒でも柔らかさを保ってるゴムを採用しているため、春~夏~秋の気温が高いシーズンでは、さらにゴムが柔らかくなってしまう。ドライ路面だけでなくウェット路面でも摩擦(グリップ)力が低下し、かなり滑りやすくなる傾向があるので要注意。

 というわけで、夏用タイヤへのスイッチは、できるだけ早めの方がいい。しかし、レースでも決勝中に雨が止んだ時に、レインタイヤからドライタイヤへいつ履き替えるかを判断するのが難しいように、春先にスタッドレスタイヤから夏用タイヤへ切り替えるタイミングを見極めることは容易ではない。

 そこでトーヨータイヤでは、気象庁のサイトで、観測地域ごとの「霜・雪・結氷の終日」の平年値を調べ、この値と最新の天気予報を目安にするようとアドバイスしている。「霜・雪・結氷の終日」の平年値を調べるのは簡単で、気象庁のホームページを開き、「過去の気象データ検索」→「都府県・地方を選択」をクリック。

 地域を選択し、ページ右側の「霜・雪・結氷の初終日と初冠雪日の平年値を表示」を開けばOK。(※平年値は1981-2010年の30年間の観測値の平均をもとに算出)夏タイヤへの履き替えは、“降雪期間が終わり路面凍結の心配がなくなった頃”がベストタイミングということを覚えておこう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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