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ただの「いいとこ取りタイヤ」じゃなかった! プロが実走して証明した「M/T」を凌駕する「R/T」の実力とは【TOYO TIRES】

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TEXT: 河村 大  PHOTO: 山岡 和正

「完走」することが第一の目標

 4WD&SUVの総合パーツメーカーとして知られるジャオス(群馬県)は、自社製品の性能テストや信頼性アップを目的に厳しい競技に挑戦している会社だ。

 競技車に自社製のスプリングやダンパー、ホイール、アンダーガード、吸排気系(主にマフラー)などを投入。補強や軽量化、安全装備など必要不可欠なカスタマイズは行うがエンジンは敢えてノーマルのまま。比較的ユーザーに近い仕様で「完走」することを第一の目標としている。オープンカントリーR/Tを装着したトヨタ・ハイラックスのテストカー

 したがってタイヤに求められる性能はズバリ「スタックしないこと」、そして「パンクしないこと」。是が非でもマシンをゴールに導いてくれる確かなトラクションとタフネスさが重要視されている。その大役をオープンカントリーR/Tが背負うことができるのだろうか? ましてやM/Tに対抗する何かがあるのだろうか。

「社内コンセンサス」という何よりも大切なものを得た

 2020年6月29日月曜日。降り続く雨の合間を縫って奇跡的に晴れた浅間サーキット跡地にて、ジャオスとトーヨータイヤの公開タイヤテストが始まった。浅間山の火山灰を多く含んだ路面は乾きやすく、ハーフウェットからドライへ変わり行く状況だ。

 テスト用のラリーマシン(右から2番目)は2016年から3年間使われたもの。装着されたタイヤが幅広に見えるのは、最終年に前後のトレッドを広げる改造が施されたためでもある。凹凸の激しい極悪路に対応すべくフロントのストロークアップを狙って行われた今回のテストでもあるが、KYBと共同開発したダンパーの効きもよく、競技中のアベレージスピードは飛躍的に向上している。浅間サーキット跡地に持ち込まれた4台のトヨタ・ハイラックス

 だが現場では、年々進む市販車からの乖離によって第一の目的である「自社製品の開発テスト」色が薄れ、「勝つために改造する」風潮が助長されることに危機感を持つに至ったとのジャオス代表取締役 兼 チーム監督の赤星大二郎が、チームに「原点回帰」を号令。

 翌2019年の挑戦はノーマルトレッドのニューカーでイチから仕切り直すという大方針転換が打ち出されていたのだ。そして社内やKYBの開発部が一丸となって取り組み、結果得られたのが、「クラス優勝」という喉から手が出るほど欲していた果実だった。

 この時、チームは「自信」という大きな武器を手に入れたが、同時に競技活動の継続に対する社内コンセンサスという何よりも大切なものを得ることにも成功した。その後、電撃的に発表されたトーヨータイヤとの戦略的パートナーシップの提携も、今年のチャレンジもその延長線上にあることを考えれば「急がば回れ」とばかりに逆境を与えた赤星と、それをチャンスに変えたチームの底力にこそジャオスの真骨頂が見てとれる。

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