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ハイテク武装で「峠」でも最強! 速さのみを追求した戦闘機「ランエボ1〜3」の衝撃

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TEXT: 遠藤正賢  PHOTO: 三菱自動車、Auto Messe Web編集部

【ランサー・エボリューション2】CE9A/1993年12月発表

 三菱は1993年シーズンのWRC実戦経験を通じて見えてきた弱点をいち早く解消するべく、わずか1年3ヵ月という短期間でランサーエボリューションをさらに“進化”させた「ランサーエボリューション2」を開発・発売する。ランサー・エボリューション2のフロント7:3

 改良点はほぼ全域にわたるが、その中でも特に重要項目とされたのは旋回性能の向上だろう。タイヤサイズを195/55R15から205/60R15へと拡大しつつ、スタビライザーやロアアームの取付位置を変更し剛性もアップ。ホイールベースを10mm長い2510mm、トレッドをフロントが15mm広い1465mm、リヤが10mm広い1470mmへと拡大した。これに伴い、サスペンションのチューニングはジオメトリーから見直されている。

 さらにステアリングギヤ比のクイック化、パワーステアリングポンプの改良、フロントエアダムエクステンションおよびリヤウイッカーの追加による揚力低減、リヤLSDの変更(ビスカス式から機械式)、ブレーキパッドの変更など、“曲がる4WD”への改善策が数多く盛り込まれた。サーキットを攻めるランサー・エボリューション2

 エンジンも、バルブリフト量のアップ、ターボ過給圧のアップ、マフラー背圧の低減などにより、最高出力を10ps高い260ps/6000rpmに向上。5速MTは1速および2速のギヤ比を下げ、3速と4速にダブルコーンシンクロを採用したほか、クラッチディスクの材質を変更して操作性・耐久性を高めている。ランサー・エボリューション2のインパネ全景

 また「GSR」に装着されるレカロ製シートがセミバケットタイプに変更され、ホールド性が大幅に高められたのも、トピックのひとつに挙げられる。レカロシートが採用されたランサー・エボリューション2

 このランエボ2は競技用の「RS」を含めて5000台限定で販売され、WRCには1994年シーズンの第5戦アクロポリスより投入。翌95年シーズンの第2戦スウェディッシュで初の1-2フィニッシュを遂げた。WRCで激走するランサー・エボリューション2

【ランサー・エボリューション3】CE9A/1995年1月発表

 今度はわずか13ヵ月での進化版投入となった「ランサーエボリューション3」だが、ここではフロントバンパー、フロントエアダム、サイドエアダム、リヤサイドエアダム、リヤスポイラー&リヤウィッカーなどのエアロパーツを一新。1995年に発表されたランサー・エボリューション3のフロント7:3

 揚力低減やブレーキ冷却効率の改善に伴い、外観の迫力が劇的に増したことで、市販車としての魅力も大幅にアップしている。

 またエンジンもさらなる出力向上が図られ、ピストン変更による圧縮比のアップ(8.5:1→9.0:1)、ターボチャージャーの変更、マフラー排圧低減などにより、最高出力はランエボ2より10ps高い270ps/6250rpmとなった。雪の筑波サーキットを走るランサー・エボリューション3

 このランエボ3は競技用の「RS」を含めて5000台限定で販売され、WRCには1995年シーズンのアクロポリスラリーより投入。翌96年シーズンでトミ・マキネンがドライバーズタイトルを獲得した。WRCで市街地コースを走るランサー・エボリューション3

 後継モデルの「ランエボ4」は1996年7月に発表されるのだが、これ以降のモデルについてはまた改めて紹介させてもらおう。

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