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STIの手にかかるとミニバンですら走りが激変! かつて存在した「エクシーガtS」の驚くべき中身

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部、SUBARU、STI

限界性能ではなく、走りの質を高める専用チューニングを施す!

 だが、先進運転システムである「アイサイト」の採用や2.5Lエンジンの追加、最新のCVTの搭載など改良を重ね、魅力と完成度が高まるとともに、クルマとしての基本性能の高さが認知されたのか、販売台数がじわじわと回復した時期があった。スバル・アイサイトの実験シーン

 2015年にはミニバンから流行の兆しを見せていたクロスオーバーSUV(クロスオーバー7)へと大胆なカテゴリーチェンジを慣行したが、人気復活とはならず、2017年に生産中止となっている。最終的には当時狙っていたミニバンの浮動票を確保するまでは至らなかったが、スバルの真摯なクルマ作りに共感するマニアックな層から今なお一定の支持を得ている。

 その最強バージョンといえるのがアプライドB型をベースにSTIの手でカスタマイズが施された「2.0GT tuned by STI」だ。プレミアムなSシリーズと異なり、専用セッティングのEJ20ターボエンジンには手を加えられていない(排気系のみ交換)が、足まわりと内外装にファインチューンを加えてベース車の良さをさらに引き出す仕様だ。スバル・エクシーガ「tuned by STI」のロゴ

 ボディはフレキシブルタワーバー&ロアアームバー、サポートバーを組み込み、シャシーやボディを強化した上で、専用サスペンションをインストール。ただし、エクシーガはスポーツカーではなくミニバンなので、限界性能を極めるのではなく、ステアリングフィールや路面追従性を高めることでクルマとの一体感を追求している。スバル・エクシーガ「tuned by STI」のリアビュー

 それに大きく貢献しているのが、リアサスペンションのラテラルリンクのピロボール化。リアのスタビリティを高めるとともコントロール性を向上させる効果があり、小さな部品だがtuned by STIの走りを支える縁の下の力持ちといったところだ。STIパーツを装着したスバル・エクシーガのリアサスペンションまわり

「tS」はボディ剛性アップとブレーキを強化して完成度UP

 その他、1本あたり1.5㎏軽量された17インチホイール、フロントリップスポイラー追加するとともに、220㎞/hにスケールを拡大されたスピードメーターに、STIロゴとチェリーレッドのステッチがあしらわれたシートなど、内外装に特別感もタップリ。これでベース車の2.0GTの約60万円高とリーズナブルだった。スバル・エクシーガtSの内装まわり

 tuned by STIは「tS(tuned by STIの略)」と名称は変えて2012年(アプライドE型)に再登場。スバル・エクシーガ「tS」の走行シーン 基本スペックは2009年と変わらないが、フロントフロアにフレームとステアリング系を結ぶ、フレキシブルドロースティフナー/前後ブレンボブレーキ/18インチのアルミホイール、さらにスピードメーターも220㎞/hから240㎞/hまで目盛りを拡大するなどアップデート、ミニバンとしての完成度を高めている。スバル・エクシーガ「tS」のリアビュー

 2009年&2012年に300台限定発売されたエクシーガのtuned by STI&tSは、インプレッサのように限界性能を高めるのではなく、同乗者を含めて楽しさや気持ちよさを優先に開発された質の高いコンプリートカー。生産中止から3年が経過したが、クルマと対話できるミニバンとしてはいまだその実力は一級品なのだ。スバル・エクシーガ「tS」のグリルオーナメント

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