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「大人の泥んこ遊び」がクルマ好きオヤジに大人気! ラリーと似て非なる「ダートラ」ってどんな競技?

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TEXT: 酒呑童子  PHOTO: 酒呑童子/Auto Messe Web編集部

ライセンス不要のイベントもあり参加は気軽

 ダートラに参加するには、普通運転免許証があればOK。装備としては4輪用のヘルメットと最低レーシンググローブは準備しておいたほうがいいだろう。

 JAF公認のイベントに参加するにはB級ライセンスの取得が必要だ。ただ、B級ライセンスなしでも参加できるイベントもあるし、ショップ主催の練習会なども行われているので、必ずしもB級ライセンスは必要ない。ただ、正式なイベントで上を目指すなら、必要だ。

B級ライセンス取得:約1万円

4輪ヘルメットとレーシンググローブ:約10万円

今話題のダートラについて

マシン製作はどれくらいの費用が掛かるのか

 改造範囲が狭くコストも抑えられるPN車両の製作を例にしてみた。まず、ダートラは転倒やクラッシュのリスクがサーキット走行に比べて高いので、6点式以上のロールバーと、4点式以上のフルハーネスベルトの装着は必須だ。ロールバーは溶接タイプでなくてもOKなので、ボルト式のタイプで良いだろう。また、フルハーネスベルトはプッシュボタン式の安価なものはNGで、モータースポーツ用としてFIAの認可を取得したものに限る。またヤフオクなどで古いベルトを購入するのもNGだ。ベルトにもちゃんとした使用期限があり、期限切れのベルトは出走前の車検で落とされる。命を預けるアイテムなので新しいものを準備しよう。

 それでは以下にPN車両の改造内容を見てみよう。

<PN車両の主な改造箇所>

・6点式以上のロールバー

・4点式以上のフルハーネスベルト

・ダート専用の車高調(ストリート用はダートコースでは使えず危険)

・LSD(最初から装着したほうが良い)

・ラリータイヤ(ブロックパターン)

・ラリー向けのホイール(強度が高く割れにくい)

・アンダーガード類(オイルパンやガソリンタンクの保護。ダート用車両独自の装備)

・バケットシート

・ステアリングホイール

・マッドフラップ(跳ね石を防ぐ目的で必須ではないが装着したいパーツ)

  以上の内容でクルマを改造すると、工賃込みでおよそ150万円程度の予算が必要だ。これにベースとなる車両代が上乗せされる。ただ、考えようによっては、一般的なサーキット走行車両に対し必要なアイテムは、6点式以上のロールバーとアンダーガード類が上乗せになる程度だ。今やサーキット走行車両ではマフラーやコンピュータチューニングもベーシックな改造内容(PN車両では禁止内容)なので、その分をロールバーやアンダーガードにまわせば良いと考えれば、ほぼ同じようなスタートアップの予算と言えるだろう。

 問題は新車で作るか、中古車で作るか、あるいは中古のダートラ車を買うかだ。いずれにせよ、クルマの製作はダートラやラリーを専門とするショップに預けるのがベスト。

専門ショップに相談するのが一番の近道

 専門ショップに話を伺うと、やはり中古のダートラ車を購入するのが一番コストがかからないという。ただ、中古のダートラ車はいわゆる中古車市場には出てこないのが難点。そもそも台数も少ないので、中古のダートラ車が出ると専門ショップ間で流通してしまうというのだ。したがって、まずは専門ショップに相談することをおすすめする。中古のダートラ車も、すぐには見つからないが物件が出たときには必ず連絡をくれるはずだ。

 また中古のダートラ車が見つかるまでは、レンタル車でダートラを経験するという手もある。専門ショップではレンタル車を用意している店も多く、またショップ主催の練習会も開催しているので、まずはレンタルでダートラを経験するのが一番良いかもしれない。

今話題のダートラについて

 ダートラは、一発勝負なだけにサーキット走行とは違った爽快感を味わうことができる。ドラテクが上達すればWRCドライバーの気分も味わえるのが魅力だ。一方、マシンも車高の低いサーキット仕様に比べて万能と言える。普段使いと併用するにしても、車高は純正車高並みなのでコンビニの段差も気にしなくて良い。さらにアンダーガードも装着しているのでシャコタン仕様では行けないような山奥のドライブも楽しめる。乗り心地もサーキット仕様のクルマよりはしなやかで良いものになる。これを機に「ダートラで泥んこ遊び」を考えてみてはいかが?

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