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実は「使用期限がある」ってホント!? 「ナマモノ」ばりに管理が大変な「レーシングギヤ」マメ知識

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

スーツ/グローブ/シューズはJAF公認競技で使うなら「FIA」基準を確認

 続いてはスーツ/グローブ/シューズについて。まずレースなどJAF公認競技で使うのであれば、必然的に『FIA』の基準をクリアした製品となる。自分の持っているレーシングギヤを見てみよう。レーシングスーツなら襟首のところ、グローブ類も分かりやすい場所に『FIA』のロゴと、8ケタの数字が必ず刺繍されているはずだ。それがFIA公認モデルの証で数字は規格によって異なる。国内は『8856-2000』であれば問題なく使用できるが、古い規格である『1986-STANDARD』はNGなので注意。FIA規格 ただしヘルメットと同じで走行会や草レースならOKで、JAF公認レースの参加者でも練習用として使う人は多い。買い換えるとすれば擦り切れたり穴が空いたとき、もっともレーシングスーツは生地もそこそこ厚いので、3年やそこらでダメになることはないと思われる。むしろ体型が変わって物理的に身体が入らなくなり、やむを得ず買い替えた経験を持つ人のほうが多いだろう。

 

買い換える頻度がもっとも高い装備品は?

レーシンググローブ

 もっとも買い換える頻度が高いのはグローブ。フィット感と操作性を高めるため生地はどうしても薄くなるし、運転中は常にステアリングやシフトノブを触っているため、どうしても劣化というか擦り切れやすい使用環境ではあるのだ。もうひとつの買い換える目安は表面の滑り止め、シリコンやレザーがすり減ってしまったとき。グローブ本体に使われるノーメックスを始めとした難燃性素材は、触ってみれば分かるとおり非常に滑りやすいのだ。つまりシリコンやレザーがなくなってしまうと、難燃性は変わらずとも操作性が著しく悪化し、別の意味で非常に危険な状況を招いてしまう。シューズも同様で操作性の向上を最優先し、ソールを薄くするので当然ながら減りやすい。

 プロドライバーが使うようなハイエンドのシューズであれば、1回のレースでつま先に穴が空くこともあるという。なのでレーシングシューズを普段から使うなんてのは論外、サーキットでクルマに乗り込む直前に履いて、降りたらすぐスニーカーなどに履き替えるのがオススメ。いずれにせよボロボロになったグローブやシューズを使い続けるのは、一見するとモノを大切にしているように感じるかもしれないが、実際は操作ミスを招いたり火災が起きれば身体に大ダメージを負いかねない、非常に危険な行為だということを知っておいてほしい。誰よりも走り込んでウデを磨いた勲章と考え、早め早めの交換を心がけるようにしたい。

 

アンダーウエアの目的は「火災から身を守る」こと

 最後は他に比べて買い替えサイクルが長いアンダーウェア。フェイスマスクにシャツにタイツにソックスといろいろあるが、どれも難燃性の素材で最大の目的は火災からドライバーを守ることだ。つまり交換の目安はグローブやシューズと同じ。なおフェイスマスクはヘルメットに汗が染み込むのを防ぎ、イヤな臭いがこびり付きにくいメリットもある。バラクラバ

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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