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かつては「主役」だったのに何故? サーキットから「ホンダスポーツ」が姿を消す日

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: ホンダ/AutoMesseWeb

 

そもそも現行ラインアップにMTモデルがほぼない

 問題はそれより先の話。2020年に発売された現行型フィットにはMTモデルが存在せず、スポーツグレードとされる『モデューロX』も2ペダルのみとなっている。フィットモデューロX ワンメイクレースを開催する話も聞こえなければ、MT追加のウワサも現時点では耳にせず。このままではシビックやインテグラと同じ道をたどる可能性が高い。稀少な軽自動車のスポーツモデルで6速マニュアルがあったS660は、惜しまれつつも2022年3月での生産終了がアナウンスされ、中古車は早くも価格の高騰が始まっている。シビックもイギリス生産となってからのタイプRに関しては、国内販売の台数が限られていたり価格が高いせいもあって、参加型モータースポーツのベースにはなりにくい。

 希望の光は6速MTの設定がある、2020年に発売された2代目のN-ONEだろうか。N-ONE 軽自動車によるモータースポーツは盛り上がるいっぽうだし、アルトワークスやコペンといった似たパッケージのライバルもいる。過給機の付いた軽自動車でひとつのカテゴリーが成立するし、税金などの維持費も安ければタイヤやブレーキの消耗品も安い。速度差があるため普通車と混走のレースが実施されるかは不明だが、参加型モータースポーツのベース車としての適正は十分に備えている。ただしAT限定の運転免許を取得する人のほうが多数派となった昨今、モータースポーツするならMT車という古い先入観は、早々に捨て去ったほうが未来は開けるかもしれない。N-ONE

「モータースポーツ=MT」という価値観が古いのかもしれない

 2014年に始まったN-ONEのワンメイクレースは、CVTのみながら多くのエントラントを集めており、走っても面白くないなんて声はまったく聞こえない。N-ONEワンメイク ホンダ車ではないが今年からスタートしたヤリスのワンメイクレースもCVT仕様があり、今後2ペダルによるモータースポーツはどんどん増えていくと予想される。パーツ不足や車両の値上がりで維持することが難しい旧世代から、AT限定免許でも楽しめる現行モデルやそれに近い世代へ。その切り替わりがスムースに進めば、ホンダ車は今後もサーキットで存在感を放ち続けられるはず!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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