国産車としてかつてないほど日本人向けに仕立てたシートに好印象
しかし、筆者がそれ以上に感動したのが、標準のツイード調織物と合皮のコンビシートと、レザーエディションとして3層構造の本革シートを用意しているシートのかけ心地だった。
どちらも体の滑りを抑制するキルティングラインが高級感を漂わせる表皮デザインで、インテリアの上級感をさらに高めている。同時に、お尻をふんわりと沈み込ませ、背中を優しく包み込んでくれる心地よいかけ心地と、フランス車的な体重によって上半身をホールドしてくれる機能まで、コンビシート、本革シートともに併せ持つ。 筆者の体重65kgだと、多くの本革シートは表皮の張りが強すぎるのだが、この本革シートは、国産車としてかつてないほど日本人向け(!?)の、ソファ感覚で心地よく快適に座れる極上のシートだと思えてならない。実際、テストコースを何周も走り続け、そして今回の試乗で約100kmを走行しても、まるで疲れないシートなのである。 パッケージ的には、ワイドボディであってもノートと変わらない。それは前後席のスペース、ラゲッジルームの寸法も、である。ただし、そもそもが、ゆとりある室内空間、ラゲッジルームの容量の持ち主なのだから、後席の居住性や荷物の積み込みに心配は無用だ。