新型車の登場も多いフランス車は意外と狙い目
それでは、フランス車はどうか? コチラはアルファロメオのような牽引車がいないので、スタイルアップ的にはイタリア車よりも不利だったりする。ただし、近年のニューモデルの数は明らかにイタリア車を凌いでいて、注目のクルマも多い。2020年に日本発売となったプジョー208は、ルックスも走りも素晴らしく往年の205を彷彿させるし、2008はコンパクトSUVのなかで、抜きに出たルックスのよさだ。
その昨今のSUVブームにマッチしそうなのがシトロエン。ほとんどのモデルがSUV的な共通のボディシェイプで、カラーとパーツのコーディネイトは、モダンなスタイルアップの教科書といえるくらいお洒落。なんともスタイルアップ精神を刺激してくれるメーカーだ。
ルノーは、カングーがスタイルアップでも大注目だが、個人的には最小モデルのトゥインゴが気になる。ドイツ車にはないライトウエイト感覚は、RR方式の走りも含めて、フランス流ベビーギャングがメイクできそうだ。
RENAULT
ルノーは、プジョーと並ぶフランスのメジャー。ルノー5(サンク)が大好きたった古い読者も多いはず。現在はミドルクラスのメガーヌ、コンパクトのルーテシアがメインだが、ワゴンのカングーはスタイルアップファンにもアウトドアファンにも人気。最小モデルのトゥインゴは、フランス車ならではの個性派シティカーである。
CITROEN
かつて大統領専用車にも選ばれた伝統のメーカー。オイルを使った独自のサスペンションで知られたが、今はモダンで使い勝手のいいカーデザインで人気。注目はコンパクトのC3で、派生車種のC3エアクロスSUVもお洒落だ。ベルランゴはルノー・カングーのライバル車で、日本でいいうところのミニバンにあたるマルチパーパスカーといえる。
PEUGEOT
この2月にライオンのロゴを刷新した、世界でもっとも古い量産自動車メーカー。1980年代のプジョー205の大ヒットで日本での人気を高め、最新の後継車208はルックスと走りで高く評価されている。208のSUV版といえる2008もスタイリッシュで、コンパクト車ユーザー注目の一台。ミドルクラスの3008は個性的なルックスと機能性が魅力。
パーツ選びは豊富でライフスタイルに合ったものを選ぼう
さて、そこで、スタイルアップパーツのお話。まずはホイールだ。先にも書いたが、アルファロメオ156の登場以来、イタリア車やフランス車の履けるホイールは順調に増えている。海外メーカーでは、OZやBBSが1ピースのラインアップを充実させていて、国産ではヨコハマホイールやレイズなどが、1ピースのマッチングを増やしてきた。ワークやウェッズなど、PCDやインセットの特注オーダーを得意とする国産メーカー勢も、範囲をイタリア車やフランス車まで広げはじめているから、意外にマルチピースホイールが、ラテン車スタイルアップの鍵になるかもしれない。
そして、ホイール&タイヤを支えるサスペンションは、KWやビルシュタイン、ザックスといった海外勢が充実している。車高を下げるだけではなく、走りを楽しむ面でも、ホイールとマッチングのいいサスペンションが選べるはずだ。ホイールや足まわりに関していえば、ラテン車も十分にスタイルアップを楽しめる環境ができあがっているのだ。
さて、メイクの大きな助けになってくれるのがプロショップ。ここでも、イタリア車やフランス車を手がけるショップはまだまだ。ただ、話してみるとラテン車好きのショップのスタッフはけっこういるものだ。だから、ホイールと足まわりをしっかり作ってくれるショップを探して、そこから始めるのが正解だろう。