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ターボ車でよく聞く”インタークーラー”とは?その役割やメンテナンス方法について

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TEXT: 増田高志  PHOTO: 本田技研工業/マツダ/Auto Messe Web

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  • R35の空冷式インタークーラー
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  • シビックタイプRのターボエンジン
  • デミオの水冷式インタークーラー

本来の性能を引き出すためになくてはならない存在

 もはやターボ車の必需品。インタークーラーがないとターボの能力をフルに発揮することは難しいだろう。ターボの実力は周辺パーツのサポートがあってこそ引き出せる。その最たるものがインタークーラーというわけだ。

インタークーラーってそもそも何?

インタークーラーとは?

 インタークーラーは吸入空気を冷やすためのパーツだ。過給器付きのエンジンにあって、NAエンジンには使われてはいない。

 エンジンはパワーを引き出すために、より多くの空気を燃焼室に取り込まなければならない。吸入空気を取り込む原理は、負圧になった燃焼室と大気中にあった吸入空気の圧力差を使っている。空気は圧力の低いところへと流れていく法則だ。しかし、燃焼室に排気ガスが少しでも残っていると圧力が上がり、吸入空気との圧力差が減って取り込みにくくなってしまう。これがNAエンジンの弱点だ。

 ターボは吸入空気を過給することで圧力を上げて燃焼室内との圧力差を広げている。こうすることで効率よく空気を流し込んでいける。これなら多少、排気ガスが残っていたとしても、吸入通路に若干抵抗があったとしても勢いよく取り込める。これがターボのメリットだ。

シビックタイプRのターボエンジン

 しかし、気になることもある。空気を過給して圧力を高めていくと、温度も上がっていってしまうことだ。温度が上がると空気の体積が膨張し、分子間の距離が広がってしまう。つまり、空気が増えてもパワーに必要な成分が少ない状態に陥る。

 そこでインタークーラーを使って冷やすことで、密度が濃くパワーに結びつく空気にしていくというわけだ。

インタークーラーとターボエンジンの関係性

 インタークーラーはサージタンクの手前に設けられている。エアクリーナーを経てターボで過給され温度が高まった空気を取り込み、冷やしてからエンジンへと導く。

インタークーラーの装着イメージ

 過給した吸気温度は季節などによって変化するが、0.4kg/cm2ぐらいの過給圧でも80度から100度ぐらいに達してしまう。1.0kg/cm2なんてかけようものなら、簡単に100度は飛び越える。外気温度は猛暑だとしても40度は滅多に上まわらない。そう考えると、過給後の温度上昇はかなりのものだ。

 吸気温度が上がれば異常燃焼であるノッキングを誘発させる。ノッキングが発生したら収まるまで点火時期を遅らせなければならない。そうなるとパワーアップどころではなく、パワーはダウンしてしまう。うまくノッキングが収まらなければ、エンジンブローだって起こりうる。ターボ車は異常燃焼が起こりにくいハイオクガソリンを推奨しているのはこのためだ。

 インタークーラーはハイオクと同様にノッキングを発生させないようにして、パワーアップできるよう吸入空気を冷やして対応している。

 過給されて高まった吸気温度を、できるだけ外気温度に近づけるようにしているインタークーラー。だがターボをサイズアップしたり、高い過給圧に設定すると、夏場なら60度から70度あたりに落とすのがやっとだというが現状だ。

インタークーラーは大きく分けて二種類

空冷式インタークーラー

 インタークーラーは冷却方法の違いで空冷式と水冷式に分かれる。一般的なタイプは空冷式だ。ターボで加圧して温度が上がった空気を、インタークーラーのコアというフィンとチューブで構成された、箱のような形状の部分に取り込んで冷却する。構造は至ってシンプルで、インタークーラー本体のトラブルはほとんど起こらない。

R35の空冷式インタークーラー

 要であるコアは走行風が当たる場所まで持っていかなければならず、配管がどうしても長くなってしまう。長くなれば曲がる部分も増えてきて、空気の流れの抵抗を引き起こす。こうなるとせっかく過給した空気の圧力損失が発生してしまう。さらに、レスポンスの低下も招くことになる。空冷式はこれらの発生を極力抑えるようにレイアウトを工夫している。

水冷式インタークーラー

 いっぽう水冷式は水を冷媒にしているので、吸入空気を走行風に当てる必要がなく配管を短くできる。絶対的な冷却性能は空冷式にはおよばないものの、安定して冷却できるためレスポンスが良くなる。しかし構造は複雑だ。水を循環させるためのポンプや、その水を冷やすためのラジエーターが必要になる。必然的にコストが上がり、トラブルの発生も増えてしまう。

デミオの水冷式インタークーラー

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