ターボ車でよく聞く”インタークーラー”とは?その役割やメンテナンス方法について (2/2ページ)

インタークーラーはメンテナンスが必要

汚れることによるデメリット

 インタークーラーのポテンシャルをフルに発揮させるためには、冷却している部分、つまり空冷式ならばインタークーラー本体のコア、水冷式ならばラジエーターにゴミなどが付着していないかを頻繁に確認するべきだ。どちらも走行風が当たる部分に設置されているので、外部からの異物の影響を受けやすい。落ち葉が舞い散る季節は要注意だ。それらを取り除くことで冷却効果は大きく変わる。

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掃除やメンテナンスの目安は?

 とくに空冷式の場合はコアに設けられたフィンが大きめなので、飛び石などによる変形が起こりやすいことも覚えておこう。フィンに走行風が当たって熱を奪う仕組みなので、それが曲がってしまえば風が抜けにくく、通過できずに滞ってしまい冷却に支障をきたす。フィンは薄い金属でできているので、比較的簡単に修復できる。

 曲がったフィンを起こすことを専門用語で「目立て」という。マイナスドライバーでこじればフィンが元に戻りそうだが、うまくはいかない。どうしてもテコの原理を使うことになり、他の部分にも力が掛かって、今度はそこが曲がってしまうことになるからだ。

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 オススメのツールは切手用のピンセット。フィンの曲がった部分をしっかりと挟み込んで動かなくなってから修正していく。プロの場合はラジオペンチを使っている。もちろんそのままでは先端が厚すぎるので、薄く加工するのだ。ピンセットよりも大きな力が使えるので、修復の精度もスピードも上がる。どんなツールでも先端の幅がある程度広いほうが、力は分散されて失敗が少なくなるという。これは散々失敗したプロからのアドバイスだ。

交換などはどのくらいのタイミングですれば良い?

 インタークーラーのパイピングにはゴムホースが使われていて、その固定用のバンドの増し締めは定期的に行ったほうが良い。ハードに走ったあとにチェックすると抜けかけている場合が非常に多い。当然抜けてしまえばまともには走れない。サーキットでの走行会前の確認は必須だ。走り方で緩む度合いは大きく変わるので、季節の変わり目など、自分で決めたサイクルに合わせてチェックしよう。

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 注意点としてはゴムホースが劣化してしまったら、いくら増し締めしても効果がないということ。バンドを締めていって手応えが感じなかったら劣化の証。そのような場合はバンドを緩めて外してみよう。バンドが巻かれていた部分だけがめり込んで元に戻ってこないはずだ。これではホースの柔軟性がなくなっており、本来の機能が活かせてない。こうなると交換するしかない。バンドの増し締め時にはホースを潰すように掴んで、柔軟性があるかどうかも確認。掴み心地がいつもと違って硬い感触ならば交換時期に入ったということだ。

インタークーラーのお掃除やメンテナンス方法

 走行距離の多いクルマの場合は、ブローバイガスの影響に目を向ける必要がある。長年エンジンを酷使しているとブローバイガスの発生が増えるのだ。インタークーラーの入り口側のホースを外してみる。内側にオイルのような液体が付着していたら、ブローバイガスにほぼ間違いない。これはパーツクリーナーで洗い流せば綺麗になる。

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 問題はインタークーラーの内部だ。ホースに付着していた量にもよるが、ブローバイガスはその先のインタークーラーにも影響を及ぼしているはずだ。しかしインタークーラーはホースのように簡単に取り外したりはできない。気になる場合はプロに頼んで点検してもらえば安心だ。

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 チューニングしてインタークーラーをワンオフで付ける場合は、パイプの継ぎ目の場所を工夫するとパイプ抜けは起こりにくくなる。ターボはエンジンにセットされているため、トルク変動でクランクシャフトの回転と同じ方向に円を描くように動く。いっぽうインタークーラーはクルマ側にセットされているので、ターボとは動きが異なる。そんな動きの違いを考えてトルク変動が大きくなっても、影響を受けない方向に継ぎ目を設ければトラブルの少ないレイアウトが実現できる。さらに継ぎ目はパイプの曲がっている部分ではなく、直線部分にすればバンドが締めやすく、より抜けづらくなる。

まとめ

 より大きな効果を得ようとしてインタークーラーをサイズアップしても、適正でないとレスポンスが悪化するだけでメリットは得られない。純正ターボを使うのか、ターボを交換するのかで適正サイズは変わってくる。インタークーラーは大は小を兼ねないのである。