人気旧車「ハチロク」「ランタボ」「CR-X」買ったらどうなる? 意外とシビアな「維持のホンネ」最大の敵は「重税」か? (2/3ページ)

オールドスタイルはもちろんUSなカスタムスタイルも一周回って再燃!

 ボディ関連では、レストアパーツ.comから、フロントフェンダーやバンパーなど、純正同サイズのボディパネル各種が復刻されています。ネオクラ車に乗り続けるということは錆との戦いでもあるわけですから、こうしたパーツはとても心強いことです。

 ソフト面では、近頃話題のブランド「シバタイヤ」のように、AE86の車重と走るスタイルに最適化されたコンパウンドとケース剛性のタイヤを作ることで、この時代にコースレコードを更新するという偉業を成し遂げているAE86もいます。

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 そして、最先端のカスタムとの相性がいいのがAE86です。エンジンルームを究極にすっきり魅せるワイヤータックやシェイプドベイといったUS由来のフィニッシュとも相当に良い相性を魅せています。

 多様な補器類のない世代のシンプルなエンジンルームゆえ、作業もやりやすく完成した際の映え方も違います。もちろん、肉厚タイヤを履いた往年のオールドスタイルも、不動の美しさを放っています。軽自動車用の電動パワステ流用など、知恵と工夫の流用ワザも確立されています。

GRヘリテージパーツからハチロク用が復刻するも不安解消とはならず

 そして2021年11月からは、TOYOTA GAZOO Racingの「GRヘリテージパーツプロジェクト」にAE86が新たに加わりました。トヨタ本体もいよいよ動き出したということで「今後はもう、パーツの心配をしなくていい」というムードが高まったかのようにも見えます。

 ただしかし、現状ではまだ「あらゆるパーツが手に入る」環境ではありません。「AE86をこれからも美しく維持していくためには、もっと供給してほしいパーツがあるのです」とは、AE86専門ショップ「カーランド」(京都市)の得知雅人代表です。GRヘリテージパーツ(パーツ単体)画像はこちら

 現在でも、トヨタモビリティパーツ扱いのAE86純正パーツの製廃される傾向は変わらず、TRD製パーツですらどんどん絶版になっているというのです。

ハチロク人気を押し上げた劇中車両レプリカ熱が最高潮に熱い!

 AE86人気を支えているのは、前述したチューニング&カスタム文化だけでなく、もうひとつの大きな潮流があります。それが「頭文字D」(イニシャルD)劇中に登場する車両のレプリカです。

 カーランドは、主人公・藤原拓海の乗る3ドアトレノを忠実に再現することについては、究極の品質を提供するファクトリーです。拓海のマシンの仕様がステップアップする様を克明に再現し「まさに原作から飛び出したような」AE86を数多く繰り出しています。世界にもその名が轟いています。

 2020年は、「頭文字D」連載開始から25周年でした。それを記念してさまざまなグッズが売り出されましたが瞬殺で完売。いまだ衰えぬ人気の高さを証明しています。AE86藤原豆腐店レプリカ画像はこちら

 「拓海仕様のトレノに乗りたい」ニーズを満たし続けているカーランドですが、近年の相場高騰によりオーナーに渡る価格も上昇の一途です。「レンズ類や、内装のパネルも新品がもう手に入りません。お客さんの思いに応えていくためにも、このあたりのパーツの供給を強く強く切望します」(得知代表)

 待つだけでは現状は変わらない、と得知代表はオリジナルでダッシュボードを含めた復刻版の内装パーツの製作にも取り掛かっているそうです。数度の念入りな試作を経て精度を上げ、誰もが納得できる最高の仕上がりの内装パーツがそろそろ世に送り出されるかもしれません。TE71カローラGT画像はこちら

 フレームなどの基本構造は、先代のTE71に準じているのがAE86です。最新の強度解析・耐久性を考慮された素材を使った現代車とは比べるべくもありませんが、それが特有の味を醸していることもまた事実です。それだけに、パーツのことを心配せず乗り続けられる時代が来ること望んで止みません。

 日本が誇るカルチャー「頭文字D」レプリカ車両の内装が欠品したままでは、世界のファンががっかりします。不当なプレミア価格で流通しているネットオークションを頼らざるを得ない現状を、ぜひ打開してほしいと思っているのがAE86のファンなのです。

令和になったいまも輝き続けるネオクラのエース「ハチロク」

 ちなみにAE86トレノのCMキャラクターは古谷一行さん、レビンのCMキャラクターは郷ひろみさんでした。郷ひろみさんはセダンのCMソング「素敵にシンデレラ・コンプレックス」も歌っていました。これが自身47枚目のシングルでした。GRヘリテージパーツ画像はこちら

 それ以降「二億四千万の瞳」(1984年)や「言えないよ」(1994年)「GOLD FINGER’99」(1999年)といったキラ星のようなヒット曲を紡ぎ、2021年には何と106枚目のシングルをリリースしています

 昭和~平成~令和と時代は移ろうともエンタメの第一線に活躍し続けているその姿は、まさにAE86とオーバーラップしますね。

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