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クルマの「チューニング」ってそもそも何? いじると愛車がもっと乗りやすくなる「3つのポイント」とは

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: 加茂 新/Auto Messe Web編集部 竹内耕太

シート選びは「体格」ではなく「骨格」に合わせよう

 シートもぜひ交換してほしいパーツ。いくら角度や高さを変えても、そもそも横幅は変わらないし、お尻から膝裏までの長さも変わらない。純正シートがたまたまフィットすればいいが、そうでない場合も多い。

 そもそも、たとえばポッチャリ体型だとして、大きいシートが合うかといえば、そんなことはない。大切なのは骨格の大きさなのだ。痩せていても骨格がジャイアント馬場タイプの大きな人は幅の大きなシートが合う。骨格は小さめで肉は前後に付く長州力タイプなら、意外と狭いシートがマッチしてしまうのだ。

シートを選ぶときは肉付きではなく骨格の大きさがポイント

 アフターマーケットの交換用シートでは、全体に大きな骨格向けの設計もあれば、その逆に骨格がタイトな人向けのシートもある。それらをさらにプロの手で微調整して取り付けるのだ。

 とくに座面の角度はユーザーの体格、好みのペダル距離に由来する膝の角度などによって調整する。やや前上がりにしたほうがお尻がずれにくく疲れにくい。無意識に踏ん張っていた状態から、脱力して運転できるようになるので疲れにくくなるし、クルマからのインフォメーションも感じやすくなる。これも立派なチューニングである。

 ちなみにレーシングドライバーはシートにこだわる。とくにフォーミュラカーでは前後左右のGのなかでカラダを固定して適切な操作をするために、ウレタンを流し込んで自分の型を取り自分専用シートスポンジを作って、そこに座っている。それでも気に入らず、何度も作り直すドライバーもいるほど。

自分がラクに運転に集中できるように調整したい

ブレーキパッドを変えると信号ストップのたびにカイカン!

 そして最後にブレーキパッド。サーキットを走らなくても、峠も走らなくても、街乗りでこそ、ブレーキパッドで乗りやすさは激変する。ノーマルのパッドはたいてい穏やかな特性になっているが、車種によっては微妙に止まらないと感じたりする。逆にブレーキを踏み込んでいく途中から思った以上に利いてしまうクルマもある。

 これも好みで、強く踏んで止めたい人もいれば、軽く踏んでイージーに止まるタイプがしっくり来る人もいる。レースの世界でも同じ。プロはとにかくブレーキの扱いやすさを求めるが、人によってお尻が浮くほど強く踏みたいタイプもいれば、軽めに踏んで止めたいタイプもいるのだ。

 自分のフィーリングと合うパッドにすると、信号で停まるたびに気持ちがいい。クルマの運転の気持ちよさは基本的に、いかに自分の想定とリンクするかである。

 意のままに動いてくれないと、違和感が生じて焦る。ドキドキする。雨や雪で思っていた以上に止まらない、曲がらないとなるとドキドキするのは、自分の想定とズレるからである。このズレを修正していくのが「チューニング」だ。必ずしもクルマを速くするだけではなく、自分が扱いやすく調律、調整することなのである。

ブレーキパッドの特性はドライバーの好みのフィールで選ぶ

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  • つねに手に持つステアリング交換は重要
  • シートを選ぶときは肉付きではなく骨格の大きさがポイント
  • 自分がラクに運転に集中できるように調整したい
  • ブレーキパッドの特性はドライバーの好みのフィールで選ぶ
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  • 加茂 新(KAMO Arata)
  • 加茂 新(KAMO Arata)
  • チューニングライター。1983年生まれ。父が初代VWゴルフ、シトロエンBX、ZXなどを乗り継いでいた影響で16歳で中型バイク(ZRX400)を購入し、大阪芸大時代にAE86を購入。卒業後はチューニング&ドラテク専門誌を15年間製作し(約2年の編集長を含む)、数多くのレースにも参戦。2021年春よりフリーランスとなる。過去には180SX、S15、NA8、SCP10、86前期&後期を所有。現愛車はAE86、GR86、ZC33Sスイフトスポーツ、CBR954RR。
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