「カボチャの馬車」「ステルス戦闘機」「G-BOOK」! トヨタが本気を出し過ぎた「WiLL3兄弟」を振り返る (1/2ページ)

「カボチャの馬車」「ステルス戦闘機」「G-BOOK」! トヨタが本気を出し過ぎた「WiLL3兄弟」を振り返る

この記事をまとめると

  • 異業種合同プロジェクトで開発されたトヨタWiLL
  • カボチャの馬車やステルス戦闘機、G-BOOKなど個性を活かした3モデル
  • 個性的だったが3モデルでWiLLシリーズは終了となった

カボチャの馬車をイメージしたWiLL Vi

 最初に登場したのがWiLL Vi(2000年1月)で、今から20年以上前のことになる。昨日の夕食に何を食べたかの記憶は怪しく、でも大昔のことは何故かしっかり記憶している年代の筆者は、当時を昨日のことのように覚えている。WiLL Vi

 実車に初めて乗ったのは、千葉・幕張の某ホテルをベースに実施されたプレス向けの試乗会だった。そこで割り当られた試乗車に乗り、会場周辺の海沿いの道に繰り出し、ベンチシートにゆったりと座り走らせていると「ああ、何てホノボノとしたクルマなんだ!」と感動したことをよく覚えている。WiLL Vi

 実車は当時の初代ヴィッツと共通のNBCプラットフォームをベースに誕生したクルマで、2370mmのホイールベースはヴィッツと共通だった。だが、“カボチャの馬車”をイメージしたというスタイルはとにかく思いのままの個性的なデザイン。

 ちなみにドアミラーはダイハツ・オプティ、サイドターンランプはマツダ・ロードスターからそれぞれ流用したもの。クリフカットというと国産車ではマツダ・初代キャロルに前例があったが、独特の逆反りしたリヤウインドウは、後席に座ると後頭部に迫る感覚があり、何もかもデザイン優先の仕上がりぶり。トランクリッドは外ヒンジ式を採用し、ボディサイドは3本のビードをプレスで入れ、昔のクルマ風の趣もあったが、時流とはまったく無関係のノホホンとした雰囲気が愛おしい……そんなクルマ。WiLL Vi

 1.3Lエンジン(2NZ-FE型)+4速ATの動力性能は必要にして十分なもの、乗り味もクルマの性格どおりの穏やかさ。ブラウン系の内装もとにかく気持ちがホッコリとさせられるムード。2年弱と短い販売期間だったが、ほかのトヨタ車とまったくキャラクターの違う、癒し系のクルマだった。WiLL Vi

2001年、アサビビール、花王、近畿日本ツーリスト、江崎グリコ、コクヨ、トヨタ自動車、松下電器産業の7社による異業種合同プロジェクトがWiLLだった。いずれも数年で生産が終了してしまったが、同車の魅力をカタログとともに振り返ってみよう。