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日本のターボは「日産」から始まった! 昭和オヤジが狂喜乱舞した黎明期のモデルたち

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

セドグロの登場から3年も待たされたフェアレディZ

 一方でサニーは、FF化された5代目(B11系)のセダンとクーペに“ターボルプリ”の名でターボが設定された。搭載エンジンは1.5LのE15E・T型で115ps/17.0kgmの性能。5速MTのほか、セダンにはAT(ロックアップ付き3速)も設定していた。10モード燃費はMTで14.8km/Lを出していた。小排気量系では、このあと1985年にマーチ・ターボの1Lターボ(さらにスーパーターボも)が登場している。日産マーチターボ

 そして1982年10月になり、やっと登場したのがフェアレディZだった。最初のセドリック/グロリアから数えて8車種目(グロリア、レパードTR-Xをカウントすると10車種目)、じつに3年も待たされての登場だった。フェアレディZ

 フェアレディZでは日本市場に先行し、1981にL28E・T型搭載の「280ZXターボ」がアメリカ市場に投入されていた。しかし日本市場でのターボは2Lモデルでの導入となり、それまでの6気筒ターボと同様のL20E・T型を搭載。スペックは145ps/21.0kgmと変わらないが、10モード燃費は2シーターで10.2km/Lとなっているなど、先行のレパード・ターボに次ぐ数値になっていた。フェアレディZ

 手元にあるカタログには、昭和57年11月時点での東京日産自動車販売の価格表が挟み込んであった。それを見ると、ターボのラインアップは2シーターと2by2の両方にあり、標準ルーフのほかに、1980年に日本車初として設定されたTバールーフも用意。フェアレディZ

 トランスミッションは5速MTとAT(他車同様にトップのギヤ比が1.000の3速AT!)が設定され、当時の“店頭渡現金価格”は175万5000円〜269万7000円となっている。カタログにあらためて目を通すと、“約2000回転を過ぎたころから、ターボチャージャーが圧倒的な効果を発揮。ヒューンというタービン音とともに、加速は鋭さを増し、一気にトップエンドまで登りつめる”と、心弾ませずにはおかない夢を抱かせる文面が踊っている。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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