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2代目はジウジアーロが手掛けた! スバルの上質クーペ「アルシオーネ」の贅沢っぷりがスゴイ

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

ジウジアーロによるデザインが特徴的だったアルシオーネSVX

 一方で初代アルシオーネと入れ替わり“500 miles a day”をキャッチコピーに1991年にデビューしたSVXは、正式車名を“アルシオーネSVX”といい、アルシオーネの名こそ引き継いだが、メカニズムは刷新された、まったくの新機種だった。アルシオーネSVX

 このアルシオーネSVXで何といっても注目だったのはスタイリングだ。ショーモデルに対して75mm全幅が抑えられたものの、1770mmという当時としてはワイドなブリスターフェンダー付きのボディサイズに設定されたのは、じつはアメリカ市場からの要求に応えたもの。

 そしてそのスタイリングは、イタリアのG・ジウジアーロが手がけたもの。微調整をかけて位置(高さ)の決められたミッドフレームウインドウをもつグラスtoグラスのラウンドキャノピーはG・ジウジアーロのアイデアのひとつで、量産化への難易度は非常に高いなか、スバルの技術力により実現されたもの。ガラス自体も生産技術の新開発により作られた、三次元曲面のUVガラスが使われた。なお、もともとの案ではヘッドライトはリトラクタブル式だったところを、グリルまわりのデザインとともに収斂させて量産車のデザインに落とし込まれた。Cd値は初代同様に0.29を達成していた。

 インテリアは、初代アルシオーネほど前衛的ではなく、曲面で包まれた、安心感のあるデザインにまとめられていた。スバル・アルシオーネSVXの内装

 搭載エンジンは、それまでの北米向け4気筒の2.2Lをベースに新開発されたボクサー6、3.3L(3318cc)のEG33型。オーバースクエアタイプでシリンダーブロックはアルミダイキャスト製、240ps/31.5kg−mの性能を発揮する。なめらかな加速とリニアなアクセルレスポンスを求めた自然吸気としていた。スバル・アルシオーネSVX

 さらに当時としては新しかった前後不等&可変トルク配分電子制御4WD(VTD−4WD)が組み合わせられた。サスペンションはサブフレームマウント方式の4輪ストラット、4WSも盛り込まれている。スバルによると、このアルシオーネSVXの生産台数は、5年半で輸出を含め2万4379台とのこと。今あらためて、なんて希少で贅沢なクルマだったのだろう……と思いが募る。スバル・アルシオーネSVX

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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