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プジョー206がいま見てもお洒落すぎる! 20年前に日本でバカ売れしたフランスの猫軍団の魅力とは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

電動ハードトップを奢られた「206CC」も登場

 また2001年4月には「クーペカブリオレ」の意味をもつ「206CC」が登場。このモデルは当時の既存車でいうとメルセデス・ベンツSLKなどと同様の電動開閉式ハードトップを贅沢にも標準装備しており、ワンタッチ操作により約20秒でルーフのオープンまたはクローズ操作が可能というもの。折り畳まれたルーフは後部のラゲッジスペースに手際よく格納され、その上で格納時200L、クローズ時(クーペ時)のは400Lのラゲッジ容量も確保していた。

 そして驚くべきことにカタログでは乗車定員は4名となっており、一応は後席も用意。ただしそのスペースは、試乗時の記憶を呼び戻せば、2+2などといった甘いものではなく、パンに挟まれたサンドイッチの具の気分……といったところだった。もちろんこの姿勢のことをプジョーならではの「猫背」とカタログに書かれていたりはしなかったが……。なおこの206CCにも、2L DOHC+5速MT搭載のS16も登場した。

クーペとカブリオレを兼ねた206CC

日本でプジョーの存在感を高めた立役者

 さらに2002年10月になると、ワゴン版の「206SW」も登場する。このモデルは3ドア、5ドアに対して2440mmのホイールベースは共通、全長(リヤオーバーハング)を+195mmの4030mmとし、ワゴンボディとしたもの。「スポーツワゴン」とカタログには表記されていたが、専用設計のリヤサスペンションによってハッチバックより約28%のスペース拡大、低床化を図ったモデルだった。ガラスハッチが単独で開閉可能であるなど、コンパクトなボディと相まって、日常使いにも適したワゴンとなっていた。

 そのほか高性能モデルとして「206RC」の設定も見逃せない。このクルマは2LのDOHC 16バルブエンジンの性能を177ps/20.6kg-mまで高め、2000rpmで最大トルクの約80%を発揮するという、決してピーキーな性格ではない(カタログ記載の表現より)高性能車で、ESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)を最初に搭載した206でもあった。

ワゴンタイプの206SW

 206の時代のプジョーを知っている人同士だと「MTは面白かったけどATは“アレ”だったよね」の会話が通じたりする。日本の交通事情とのマッチングにおいて、ATはエンジン性能を引き出しにくいシフトスケジュールだったところが「アレ」だったりした。だが、洒落たスタイルのフレンチ・コンパクトとして販売台数をおおいに増やし、日本でのプジョー車のプレゼンスを大きく高めたモデルだった。

206ファミリーのカタログたち

12
  • 日本で1999年〜2007年に販売されたプジョー206
  • プジョーのデザイン力を示した実用車デザインの傑作
  • 106や306などの「6」シリーズで最後発のモデル
  • クーペとカブリオレを兼ねた206CC
  • ワゴンタイプの206SW
  • 206ファミリーのカタログたち
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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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