今こそ見直したいスバル「R-2」の魅力とは?「てんとう虫」をフル4シーターにしたパッケージに注目 (2/2ページ)

スバルの軽乗用車の歴史は進化の歴史

 国内固有カテゴリーである軽自動車において、スバルの歴史は技術的進化の歴史でもありました。初代モデルのスバル360も、大きな(=基本的な)メカニズム変更こそありませんでしたが、細かな改変は数知れずで、着実に進化していきました。

 そして1969年にデビューした2代目のR-2では、空冷エンジンに加えて水冷エンジンも登場しています。続いて1972年にデビューしたREX(レックス)ではまず4ドアが登場し、さらにはエンジンが2サイクルから4サイクルへとコンバート。そしてREXの2代目ではリヤエンジンからフロントエンジンの前輪駆動にコンバートされています。

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 それ以降も水冷4サイクルエンジンが軽自動車規格の変更に合わせて360ccから500cc、550cc、660ccと排気量を拡大。気筒数も2気筒から4気筒へと多気筒化を進めるとともに、動弁系もOHC、ツインカム、そして2バルブから3バルブ、4バルブと多弁化にもトライしてきました。

 ですから、R-2をメカニズム論として語るうえでは、スバル360の最初のモデルから、富士重工業(現SUBARU)で開発してきた最終モデル──1998年に登場し、2010年に生産を終了したスバル・プレオまでのすべてのモデルを理解し、そのマイルストーンのひとつとして見る必要があります。

 ところで、これはスタイリングを担当したデザイナー氏が意識していたわけではないでしょうが、スバルの軽乗用車のなかには海外のコンパクトカーとスタイリングが似ているケースが少なくありません。例えば、コンパクトな2+2として2004年に登場したR1は、フィアットの現行モデル、500に似ています。

 なかでもトリノのFCAヘリテージHUBで出会った試作車、フィアット500のクーペ・ザガート(Coupe Zagato)はR1にそっくりで、出会った際には一瞬「何でここにスバルが?」と驚いたほどでした。また今回の主人公であるR-2は、フィアットの500は500でも1957年に誕生しているヌォーヴァ500に似ています。

 これはデザインを真似したというよりも、このサイズで考えつく必要な機能を盛り込んでいったら、このスタイルに落ち着くということでしょう。つまりデザインのためのデザインではなく、機能を追求した末に生まれたデザインということ。その辺りにもスバルR-2の魅力が感じられます。

 機能を追求した末に生まれたデザインといえば、R-2の先代モデルであるスバル360もそうでした。それではなぜ、これほどまでにスタイリングが一新されたのでしょうか? それは求める機能が違っていたからにほかなりません。

 例えばフロントビュー。スバル360では軽量化と空力を徹底的に追求。R-2ではトランクスペースの拡大、そしてホイールベースを伸ばしてキャビンスペースを拡大したことも含めて、フル4シーターの乗用車を目指しています。その結果、両車のデザインにたどり着いたのです。そう考えてみれば、R-2の、また新たな魅力に気づくことでしょう。