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スバル「ヴィヴィオTトップ」に英国の変態紳士が熱狂! ごく「ありふれたクルマ」のコンクールとは

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TEXT: 南陽一浩(NANYO Kazuhiro)  PHOTO: HAGERTY

英国ではラリーの印象が強いヴィヴィオが大賞ゲット!

 ところが90s車が眩しかったなかで、まさかのベスト・オブ・ショーをかっさらったのはほかでもない、日本車だった。今ほど欧州が衝突安全基準でカリカリしていなかった時代、2シーターFRスポーツから企画モノの匂いがするレジャービークルまで続々だった日本の「軽カー」というジャンルは、東洋の奇跡だったのだ。そのミラクル・オーラを受け継ぐ1台がスバル・ヴィヴィオ。なんと1994年から欧州でも展開していたTトップが、「(賛辞としての)マッドネス」として2022年のコンクールで優勝したのだ。

 グレープラスチックがオンパレードな内装に、ナゾの幾何学パターンのカラフルなファブリック柄、ところどころに入ったショッキングピンクのアクセントは、野村サッチーが衆院選に立候補した時代をなんとなく思い出させる。まぁ確かに日常に潜む狂気といえなくもないが、ありふれているようでブッチぎりに可笑しかった平成初期のニッポン軽カーは、ハンデの要るエクセプショナルさといったところだろう。

 いずれにせよ英国のマニアにとっては、1993年サファリ・ラリーでコリン・マクレーが駆ったハッチバックのヴィヴィオの、Tトップ仕様という認識らしい。よほどのスバラーでもない限り、おそらく忘れかけていた逸話だが、かの地でのスバル崇拝の深さに恐れ入るとともに、「マルチトップの屋根が、なぜ3分割式でTトップの中央部分まで外れるのか。その理由は開発者のみぞ知る」、そんなミステリアスさも受賞理由のようだ。

* * *

 ニューノーマルをどう生きるとか窮屈に考えるより、何がどうなるのか分からないからこそ、そんなスリルも燃料として消費できる日常が、英国には戻っているようだ。ただし保険は忘れずにね、てなユーモアと常識交じりで。

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