マツダ初代「デミオ」は身長2メートルのNBAスターが乗っても広々!! コストダウンしたのに大ヒットを記録した理由とは (2/2ページ)

発売からわずか4年で35万台超の大ヒットを記録した

 そして発売直後から使えるコンパクトカーとしてマツダの懐を潤した初代デミオは、発売から1年足らずで10万台の販売台数を達成。1年後の1997年には、現在も使われるマツダのブランドロゴマークが付けられ、1998年には20万台、1999年には35万台にまで販売台数を伸ばし続けた。また、最初のビッグマイナーチェンジ(1999年)で内外装とも質感と装備内容を向上。続く2000年には走りの「アレッタ」というエアロパーツやナルディ社製ステアリングを備えた仕様を発売するなど、ボディ剛性や衝突安全性の向上もあって、マツダのBセグメントモデルとしての地位を確かなものにした。

 2000年末にはGLスペシャルやLXスペシャルの特別仕様車を発売すると、続く2001年には内外装をカラーコーディネートした「ピュアレ」など、若い男性をターゲットにスポーティな内外装とした「エアロアクティブ」も追加。同年末には、「1.3LX-G」「1.5アレッタ」「1.5GL」をベースに価格を抑えたスペシャルシリーズもラインアップ。懐かしいネタではドコモのi-modeに対応したCD-ROM式のカーナビが用意されるなど、実用的なコンパクトカーの始まりと言ってもよい初代デミオは、2代目へとバトンタッチされた。

NBAのスター選手をCMに起用してプロモーションも大成功

 ちなみに初代デミオのCMキャラクターには、当時日本でも大人気だった世界的なバスケットボール選手のスコッティ・ピッペンを起用。「小さく見えて、大きく乗れる」「自由形ワゴン」というキャッチコピーで、クルマに身長2mを超えるアスリートが乗り込むという斬新なシーンの効果もあり、デミオをいち早く認知させることに成功。正直、大きなピッペンが小さいデミオのCMに登場するのは滑稽だったが、多く人がこれほど小さいクルマに荷物なんかそれほど積めるわけがない、という固定概念を覆す効果は十分にあった。

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初代デミオのユーティリティ性能画像はこちら

 そして有名人が登場するCMは多数あれど、改良モデルの登場やビッグマイナーチェンジがあっても、その後も長きに渡って起用され続けるキャラクターは稀だろう。ところがピッペンはたびたびCMに登場して初代デミオの大ヒットに貢献。ベースとなった愛らしくて上質な内装を持つレビューのキャラクターはキョンキョンだったわけだが、実用派のデミオはピッペン。こうした違いも振り返ると面白い。初代デミオは、作り手と宣伝と売り手がうまく絡み合った稀有な例かもしれない。