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超小型2人乗りBEV「C+Pod」をひとり乗りに仕様変更! トヨタの考えるあらたな福祉車両の未来とは

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

C+Podにさらに「+」

 国内外約340社が出展し、多種多様な福祉機器を一度に見ることのできる「第49回 国際福祉機器展 H.C.R.2022」(東京ビッグサイト/10月5日~7日)が開催された。今回4年ぶりの開催となったこの展示会で、トヨタ自動車は積極的に新たな提案をしている。

 そのひとつが、超小型2人乗りBEVであるC+pod(シーポッド)を使用したコンセプトモデル「C+pod plus Concept」だ。車いすユーザーのためにと考えられた同車は、2人乗りの座席のひとつを取り払ったことでできた新たなパーソナルモビリティである。

 ベースとなるシーポッドは、2020年12月から法人や自治体に向けて限定販売開始。さらに2021年末からは個人向けにリース販売を行っている車両だ。そのボディサイズは全長2490×全幅1290×全高1550mmとコンパクトで、最小回転半径も3.9mと小回りの利くボディとなっている。さらに、ドアは大開口で乗り込み口に段差もなく、乗降もしやすい車両である。

運転補助装置も装着

 その助手席を取り払って、運転席をターンチルトシートに変更しているが、乗降口は助手席側である。なんとシートを横に移動させるシートスライド機構を持たせている。助手席側から乗り込み、移乗をしたら、車いすを引っ掛けるフックを立ち上げて車いすをこれにかけ、シートスライドすることで、大変な作業である車いすを車両に乗せるということが可能なのだ。

 フロア高335mmで開口部に段差のないシーポッドならではのアイディアである。折り畳んだ車いすは車両側に向いて引き込まれるので、車両にはタイヤから乗ることになり、通常の上腕で持ち上げる際にピラーなどに接触して傷ついてしまうことも避けることができる。クルマに乗った車いすは助手席があったスペースに収納する。

 そして、このコンセプトモデルには、運転補助装置も装着されていた。オーバル型のハンドルは豊田合成が製作・開発中の「アクセルレバー付きハンドル」。ホイール内に左右に大きめのアクセルレバーを装備。豊田合成によればこのハンドルは「握りやすく、長時間アクセルレバーを押していても疲れにくい構造を実現」しているという。ブレーキについてはそのハンドルの右下にレバーを設けている。

 円形ハンドルを採用しなかったことについては、「コンセプトモデルということもありますけど、バイワイヤ技術によってステアリングのギヤ比も自由に設定できるようになってくれば、上腕の動きに制限のある人でも車両が操作できますので、円形を採用する必要もありません」という。シートスライドの際にもハンドルが邪魔になることがないというメリットもある。

 トヨタが提案する誰ひとり取り残さない「MOBILITY FOR ALL」のひとつ。使い勝手もよく、ひとりで移動することができる楽しみが詰まった一台となりそうだ。

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