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「ゴミ収集車」のテールランプはランボルギーニ風!? なぜスーパーカー世代には懐かしいデザインになったのか?

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TEXT: AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)  PHOTO: タナカヒデヒロ/AMW編集部

老舗「モリタエコノス」の最新「第7世代」ゴミ収集車

 日本中いたるところを走り回っているゴミ収集車(塵芥車)。大きな荷箱の後部からゴミを入れていく基本的な構造は何十年も変わっていないのだが、街の一部としてもっと親しんでもらえるよう、メーカーでは実用性のみならずデザインのアップデートも図っている。「モリタエコノス」が2010年代に20年ぶりのフルモデルチェンジを果たした「第7世代」のゴミ収集車プロジェクトとは。

すでに「完成形」だったゴミ収集車に新たなデザインを

 現在、われわれのなじみある形の「ゴミ収集車」の歴史は古い。第二次大戦後しばらくまで、ゴミの収集は大八車で家庭の前を個別に収集していたそうだが、1950年代に入ってから機械式のゴミ収集車が登場。今回取材した「モリタエコノス」でも1956年にゴミ収集車「パックマスター」の初号機をリリースし、時代の変化とともに少しずつ進化させてきたそうだ。

 モリタエコノスの生産本部開発部長・清原 聡さんはこう語る。

「ブレード部分が回ることでゴミを積みこんでいく“回転式”と、圧縮しながらゴミを投入していく“プレス式”の2種類があり、大まかなメカニズム自体は昔からほぼ変わっていません。そのなかで、積み込み能力をアップさせたり、昔と比べるとゴミの種類が変わって軽くなってきたので油圧を見直したり、なにより働くクルマは耐久性が求められますので、とくに強度についてはプレートの構造を見直したりしてきました」

 とはいえゴミ収集車はある意味で「完成」してしまっていて、他メーカーと機能面ではそこまで大きく差別化を図るのが難しいという。

作業中の安全のため生まれた「ハイマウントリアパネル」

 そこで2013年、モリタエコノスが20年ぶりにゴミ収集車のラインアップを第7世代へとモデルチェンジするプロジェクトを始動したとき、新たな付加価値を模索してゴミ収集の現場で使い勝手などを検証した。そこで浮き彫りになった課題を整理して、4つのキーワードを開発コンセプトにすえたのだった。

 第1は「効率性」で、クラス最小のボディサイズと、クラス最大の荷箱を実現。第2は「負担軽減」。ゴミの1個あたり平均重量は4.2kgと言われていて、ひとつひとつは軽くても作業員は多くのゴミを積むことになる。そこで投入口の高さを従来より50mm下げてクラスで最も低い700mmに。扉の開閉もなるべく軽くすべく、従来は二つ折りだった扉を、ハンドルで片手で開閉できるようにした。

 そして第3の「安全性」では、ゴミの収集作業で道端に停めるとき、往来する歩行者や自転車、クルマにいかに注意喚起するかが問題となった。ハザードランプを点灯していても作業員の身体でテールランプが隠れてしまうのだ。

 それまでもバックカメラをパイプで車体後部の上部に取り付けていたのだが、そこに作業灯や灯火類を集約できないかと考案されたのが、モリタエコノス独自の「ハイマウントリアパネル」だったのだ。

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