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ランチア「ストラトス」はスーパーカーではない!? 70年代のラリー王者の日本での受け取られ方とは【スーパーカー列伝03】

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

スーパーカー少年たちの間でも捉え方は二分された

ラリーで活躍した印象が強いストラトスだが、ベルトーネデザインだったことをフィーチャーする自動車関連書もあり、その前身がベルトーネ作のショーカーである「ストラトスHFゼロ」であったことから、「宇宙をドライブするのにいいクルマ」、というキャッチコピーを付けた子ども向けの本もあった。ちなみに、成層圏=stratosfera(イタリア語)なので、宇宙という言葉が出てきたのだ。

ブーム当時の小学生の間では、ラリー専用車としてのストラトスと、ストラトスHFゼロのデザインを継承したベルトーネの秀作という、ふたつの捉え方をされていた。ざっくり大別すると低学年はホモロゲーションモデル/純粋なラリーマシンとして絶賛し、高学年は宇宙時代のデザインに触発されたショーカーの流れをくむ未来的なプロポーションのスーパーカーとして賛美していたのであった。

現在は高騰して8000万円~1億円、ただし流札することも多い

かつて小学生たちの憧れの存在だったストラトスは現在、海外のオークションで8000万円~1億円ぐらいのプライスで出品されているのだが、さすがに高価すぎるのか落札されないケースも多々あったりするから興味深い。

2022年9月にRMサザビーズが開催した「ST. MORITZ」オークションに出品された1975年式ストラトスは、レッドオレンジのボディカラーにアルカンターラのインテリアをまとった美品。60万~70万スイスフラン(邦貨換算約8600万円~1億円)のエスティメート(推定落札価格)が示されていたものの、残念ながら「No Sale(流札)」に終わってしまったようだ。

オリジナルのストラトスはマーケットを探せば6000万円ぐらいから入手できそうだが、いずれにせよ高価なので、近年はよくできたレプリカも欧州で販売されるようになってきた。少年時代の夢を叶えるならば、そちらの選択肢も視野に入れてみるといいだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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