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52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが優勝して年間王者に王手! 最終戦の「もてぎ」に注目です【スーパーGT第7戦オートポリスを振り返る】

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TEXT: 皆越 和也  PHOTO: 佐藤正勝

  • 優勝した埼玉トヨペットスープラ
  • ポールポジションが決まり喜ぶ堤 優威選手
  • GT300クラスのスタートシーン
  • ポールポジションからスタートした2号車muta Racing GR86 GT
  • 2号車muta Racing GR86 GTのピット作業
  • 3位は31号車apr LC500h GT
  • 熱いバトルを繰り広げた埼玉トヨペットとmuta Racing
  • 左から野中誠太選手、吉田広樹選手、川合孝汰選手
  • トヨタ&ブリヂストンユーザーが表彰台を独占した

埼玉トヨペットGB GR Supra GTが逃げ切りタイトルに王手

スーパーGT第7戦は、2023年10月14〜15日に大分県のオートポリスにおいて450kmレースとして開催された。第7戦ということで、サクセスウェイトが半減し各車両の性能差が縮まった状態で行われたが、序盤にトップを奪ったポイントリーダーの52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太組)が終盤のバトルをかわして連勝。ランキング2位との得点差を20に広げ、タイトル獲得に王手を掛けた。

ポールポジションは2号車muta Racing GT86 GT

14日の公式予選はQ1をトップタイムで通過した2号車muta Racing GR86 GT(堤 優威/平良 響/加藤寛規組)の堤が、コースレコードの1分42秒016で初のポールポジションを獲得。2位は61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)、3位は31号車apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生組)で、ポイントリーダーの52号車スープラは4位につけた。

決勝日の15日は曇りときどき晴れの天候で、13時36分に97周のレースがスタートした。ポールからスタートした2号車86の平良がオープニングラップから後続を引き離しにかかったが、4位スタートの52号車スープラの川合が8周目に2位へ順位を上げ、11周目には平良に追いつきプレッシャーをかけた。2号車86の平良はペースを落としてタイヤを労る走りに切り替えていたが、タイヤかすを拾ったタイヤのグリップが得られなくなる「ピックアップ」が起きていた。

18周目の第2ヘアピンで52号車スープラがトップを奪うと、2号車86のピックアップはさらにひどくなり、その差は5秒以上に。30周で2号車86はピットインしてタイヤ4本を交換し、堤に交代する。31周で52号車スープラもピットインしたが、川合はそのままでタイヤも無交換。2台のピット作業時間は26秒もの差がつくことになった。

ピットインした2号車muta Racing GR86 GT

これでまだピット作業をしていない56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平組)が暫定トップに立ち、52号車スープラが2位、31号車LC500hが3位、2号車86が5位、61号車BRZが6位となった。

レースも3分の2を過ぎた61周で上位陣が2回目のピット作業を終えると、52号車スープラの吉田がトップで、6.5秒後方に2号車86の堤、その12秒後に31号車LC500hの根本、さらに9秒後に61号車BRZの井口という順。69周目、52号車スープラの吉田と2号車86の堤との差は0.7秒まで縮まり、75周目には0.117秒と一騎討ちに。堤は何度も逆転を狙うが、ピックアップの問題を抱えており前に出られない。吉田はミスなく追撃を振り切り0.612秒差で連勝を遂げた。

3位争いはこちらも0.679秒差で井口を抑えた根本が逃げ切り初表彰台を獲得。トヨタのGT300車両、そしてブリヂストンタイヤユーザーの表彰台独占となった。

この結果、52号車スープラがランキング2位に浮上した2号車86に20点差をつけて最終戦を迎えることとなった。タイトル獲得の権利があるのはこの2台だけで、2号車86は予選でポールポジションを獲得できなければ、その時点で52号車スープラの戴冠が決まる。

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