さらばトヨタ マークX! 令和元年に終わるマークIIからの歴史を辿る【後編】 (2/2ページ)

未知の可能性を期待して「X」と命名

 マークIIの後継車として登場したマークXは、初代と現行車の2代限り……。車名には新時代の目標となるクルマに相応しいネーミングという狙いがあり、「MARK」は英語で、目標・成功・名声という意味で、“X”は次世代の未知の可能性という意味で名づけられている。マーク2のルーツを辿る

 また“X“は、2代目マークII以来、シリーズの車両コードにも用いられてきた記号でもある。

・マークX(2004-2009年)

初代 GRX120

 マークIIの後継車として、2004年の11月にデビューした初代マークX。1年前にデビューした「ゼロ・クラウン」(12代目)クラウンのプラットフォームを共有するが、110系マークIIとはかなり違うアプローチを試みている。マーク2のルーツを辿る

 例えばエンジン。マークIIシリーズは直列6気筒が伝統だったが、マークXからは、V型6気筒DOHCの3GR(3000cc)と4GR(2500ccヤマハ製)にスイッチした。どちらも直噴のNAエンジンで、MT車の設定はナシ。マーク2のルーツを辿る スポーツセダンとして支持されてきた、ターボのMTモデルはなくなってしまった(FR車は新開発の6速AT。4WDは5速AT)。その代わり、110系のマークIIで高くなった全高は、25mmダウン。ホイールベースも70mm短くなって、オーバーハングの短い、すっきりしたスタイリングに。

 ハイ/ロービームとフォグランプが一列に並んだ、片側3連プロジェクター式ヘッドライトとフロントグリルの「X」のエンブレムが、デザイン上の大きなアイデンティティになっていた。マーク2のルーツを辿る

 またマフラーエンドをリアバンパーに設けて、ボディと一体化させたのは、このマークXが、トヨタのセダンでは初めて。セダンなのに、トランクスルーやフルフラットシートといった機能を持たせたのも新しい
。運動性能を重視して、ゼロ・クラウンよりも50~100kgも軽量化が図られていて、パトカーや覆面パトカーにも多く採用されていた。マーク2のルーツを辿る

・マークX(2009-2019年12月)

2代目 GRX130

 今回の発表でマークXとして最初で最後のフルモデルチェンジとなった2代目は、2009年に登場。プラットフォームに変更はなかったが、エンジンは3000ccの3GRが、レクサスIS350のV型6気筒3500ccの2GR(318馬力)にアップデートされ、かなりパワフルな仕様となった。マーク2のルーツを辿る 合わせて、タイヤも235/45R18と余裕のあるサイズになり、ブレーキも17インチの大径ディスクローター(直径334mm)+アルミモノブロック4ポット対向キャリパーと大容量化。特徴的なフロントの3連ヘッドライトは初代から継承され、この130系ではリアコンビネーションランプも3連になっている。マーク2のルーツを辿る またフロントのホイールアーチを強調するキャラクターラインも追加され、アグレッシブさとスポーティーさを訴えたデザインに。安全面では、「VSC(車両挙動安定装置)」と「TRC(トラクションコントロール)」、「アクティブヘッドレスト」が全車標準装備。トランスミッションは全車6速ATとなった。マーク2のルーツを辿る

 グレードも幅広く用意され、マークIIの「ツアラー」に相当するスポーツグレード、「Sports type」も発売。前後の専用スポイラーが標準で、パドルシフターもプラス。「アクティブ・ステアリング統合制御(EBD付ABS+VSC+TRC+EPS)」や電子制御でダンパーの減衰力をコントロールするAVSも投入された。マーク2のルーツを辿る

 よりスポーティーなG`sやGR SPORT、スーパーチャージャー付で360馬力となった+M SuperChargerも登場。+M SuperChargerは史上最速の覆面パトカーとして、警視庁に配備され話題にもなったので覚えている人も多いだろう。マーク2のルーツを辿る

 6速MTが復活した「GRMN」の存在も、マークXのトピック。ボディ、足回り、ブレーキ、エアロ、LSD、CFRP(カーボン)を使った軽量化など本格的なチューニングが施され、国産FRセダンでは唯一の6速MT車として、トヨタのスポーツセダン=マークII・マークXのキャラクターを強調した。マーク2のルーツを辿る

 2代目マークXのキャッチコピーは「SAMURAI X」だったが、平成から令和への改元に合わせ、サムライの時代が終焉。11代、51年間続いたマークII幕府も、スパッタリング塗装の18インチアルミホイールやダー
クメッキのフロントバンパーモールを採用した、特別仕様車 250S “Final Edition”および250S Four “Final Edition”tの登場を持って、大政奉還……。2019年12月に生産中止とともに終焉を迎えることになる。


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