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いま思うと危なすぎ!パワーと速さを極めた”ピリ辛”軽自動車5選

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TEXT: 永田恵一

ジャジャ馬ゆえ操る楽しさがあった

 現在、ホットな軽自動車というと、スズキ・アルトワークスくらいしか浮かばないが、かつての軽自動車、平成8(1996)年に改訂された現在の規格サイズ(全長3.4m、全幅1.48m)になる以前は、「覚悟して乗った方がいい」というくらい走りが尖ったモデルも少なくなかった。そんなピリ辛モデルの代表的な5モデルをピックアップしよう。

ホンダ・T360

 ホンダ初の四輪車で1963年に発表された「T360」は、頭文字のTが表す通りボンネット付の軽トラックである。しかし心臓部は、360ccながらも日本初のDOHCエンジン(4気筒2バルブ)を搭載した、存在感が強いホンダらしいモデル。トラックボディではあるが、走りの尖った軽自動車に入れるのに相応しい1台だ。

ダイハツ・フェローMAX

 1970年に登場したフェローMAXは、当時の軽自動車としては珍しいFF(前輪駆動)車。1960年代終盤から1970年代初めにかけて軽自動車のスポーツモデルは激しいパワー競争が繰り広げられており、フェローMAXには当時の360cc軽自動車最強の40馬力(2ストロークエンジン)という仕様もあった。

 軽自動車だけでなく、まだFF車が世界的にアクセルを踏み込むとハンドルが取られるといったクセのあるハンドリングを持つクルマだったこともあり、フェローMAXを乗りこなすにはそれなりのウデが要求された。

 

三菱・ミニカダンガン

 6代目ミニカが登場した1989年、スポーツグレードとして設定されたのが「ダンガン」。日本が上り調子だったバブル景気を象徴するように、軽自動車でありながら現在でも搭載車は数えるくらいしかない5バルブの3気筒ターボを搭載。エンジンはバイクのようにピュンピュンと回り、ハンドリングもトリッキーなものではなかったのだが、全高が高めだったためスポーツ走行時には不向きな一面もあった。

 

スバル・ヴィヴィオRX-R

 スバル・レックスの後継車となるヴィヴィオのスポーツモデル「RX-R」は、4気筒のスーパーチャージャーという低回転域から太いトルクを出すパワフルなエンジンを搭載。エンジンだけでなくサスペンションも4輪ストラットという軽自動車としては贅沢な四輪独立懸架で、質の高さも備えていた。

 その速さはクルマの速さを測る指標の1つである筑波サーキットのラップタイムは、登場した1992年当時の1.6リッターのスポーツモデル並みの1分14秒33(自動車誌CARトップのテスト)。最高速も180km/hと、クラス超えのパフォーマンスを誇った。そんなクルマだけにモータースポーツでの活躍も目覚ましく、サファリラリーではクラス優勝。インプレッサWRX スペックCのような競技ベース車まで設定されたのである。

 

マツダ・オートザムAZ-1

 ホンダ・ビート、スズキ・カプチーノと平成ABCトリオと呼ばれた軽のスポーツカー軍団を形成。登場した1992年当時は、マツダの販売多チャンネル化によってオートザムというネーミングが付いた「AZ-1」だ。

 エンジンはミッドに積まれるスズキ製の3気筒DOHCターボで、ドアはベンツ300SLのようなガルウイングドアとこれだけでも尖ったクルマだった。走りもカートのようなシャープなハンドリングだった半面、限界を超えた時の挙動は非常にピーキーで、事故も少なくなかったようだ。スズキにはOEM車としてキャラ(CARA)もあった。

 このようにかつての軽自動車のスポーツモデルは、現在の基準では危険という範疇に入るかもしれないが、程度問題はあるにせよ「それが面白い」とも言えるクルマも多数あった。もし、そんなクルマたちに興味があるなら、若干の覚悟を決めた上で自分のものにしてみるのも楽しいかもしれない。

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