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タイヤの空気圧センサーがサーキット走行に役立つワケ

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

スポーツ走行のデータ取りにものすごく役立

 アメリカやヨーロッパではすでに装着が義務付けられているタイヤ空気圧監視システム=TPMS(Tire Pressure Monitoring System)。タイヤの空気圧や温度をセンサーで測定し、パンクなどで空気圧が低下したときに、異常をドライバーに知らせるシステムだ。

 このTPMSには、エアバルブ付近のセンサーから直接空気圧の情報を測定し、電波で車内のドライバーに伝える直接式TPMSと、ABSのセンサーを利用する簡易型の間接式TPMSに2タイプがある。直接式のTPMSなら、異常を知らせるだけでなく、スポーツ走行のデータ取りにものすごく役に立つ。

 というのも、空気圧とタイヤのパフォーマンスには密接な関係があるからだ。どのタイヤにも、一番おいしく使える作動温度領域と空気圧が決まっていて、サーキットで好タイムを出すためには、走行中、その温度と空気圧に持っていくのが非常に重要。 従来は、走行直後に空気圧をゲージで計って、そのデータをもとにベストの状態を予想してセッティングを繰り返していたわけだが、TPMSがあれば、リアルタイムでエア圧の変化をモニタリングできるので、正確なデータが手に入る。

 例えば、走行前に200kPaに合わせて走り出し、2周後に230kPaに上昇。そこでベストタイムが出て、さらに3周後、255kPaまで空気圧が上がって、タイムダウン=熱ダレになったといったことがよくわかる。

 そのタイヤの温間のベスト空気圧がいくつかが可視化され、また4つのタイヤがそれぞれどういう温度の上昇、空気圧の上昇をしていくのかを知ることで、1輪ずつの空気圧のセッティング、アライメント、サスの調整などへフィードバック。より良いセットアップや乗り方についても検討でき、かなり重宝するツールになるはずだ。

 一般道では、ある程度の範囲で規定値以上の空気圧さえ入っていれば、問題なく走ることができるが、コンマ1秒を争うサーキットでは、10kPaいや1kPaの空気圧の違いで明暗を分けることも! 

 最近は、数字がかなり正確で、しかも比較的安価なTPMSも登場してきているので、スポーツ走行を楽しむ人でも、TPMSを積極的に使うことで、ライバルをリードすることになるだろう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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