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警察に聞く、高速道路の出口渋滞「走行車線に並ぶべき? 路肩に並ぶべき?」

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「危険を回避するため」という条件で黙認

 今年も渋滞の季節がやってきた。日本道路交通情報センターの予想によると、お盆期間の渋滞のピークは、下りが8月10日~12日、上りは8月14日~15日とのこと。最もひどいと言われているのは、8月14日17時頃、東北自動車道(上り線)の上河内SA付近で45kmと予想。下りでは、8月11日の8時頃、関越道 東松山IC付近で40kmとなっている。

 こうした渋滞時に困るのは高速道路の出口が渋滞し、車列が出口車線では納まりきらず、本線側にまで伸びてしまったケース。このような場合、出口に向かうクルマは、路肩に列を作って並ぶ光景を見かける。しかし、路肩は車道ではなく、クルマが故障したときに一時停止したり、警察車両や救急車といった緊急自動車に限りやむを得ず走行できるスペースとなる。

 果たして、この路肩に列を作るのは、問題ではないのだろうか? 高速道路会社と警察に取材を行なった。

 まずは関東から北にある長野、新潟から北海道までの高速道路の管理するNEXCO東日本によると「高速道路は道路交通法により駐車禁止。路肩は緊急車両以外の通行は禁止ですので、交通集中などにより、出口車線が溢れてしまった場合、本来は左側の第1走行車線に並んでいただくのが基本です……」とのこと。

 横浜町田インターなどで出口渋滞が路肩に伸びることが多い”NEXCO中日本”の答えは以下の通り。「本来路肩は緊急車両が通行できるように、常に空けておく必要があるわけですが、出口車線のキャパシティがいっぱいになってしまった場合、路肩に並ぶのはやむを得ないと思います。本線上に並ぶと渋滞を助長させることになりますし、追突事故につながる恐れがあるからです」という。

 では、同じく東名高速の神奈川エリアを取り締まる神奈川県警にも聞いてみた。

「高速道路では、緊急時以外の路肩での駐停車は禁止です。また、パトカーなどの緊急車両以外の路肩通行は通行区分違反になります。したがって、出口渋滞が伸びてしまった場合も、路肩にクルマが並ぶのは好ましいとは言えません。とはいえ、本線に列が伸びるのも安全上、問題があるのも事実。現状では出口渋滞で路肩に並んでいるクルマを取り締まるようなことはありません」とコメント。

 上記の答えからもグレーゾーン扱いになってはいるが、「危険を回避するため」という条件で、黙認されているのが現状のようだ。たしかに本線に出口渋滞の列を作るのは安全上奨励できない。出口渋滞で路肩列に並ぶ際は、ハザードランプを点灯し割り込みなどせずに、安全最優先で柔軟に対応していくしかない。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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