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大トカゲなクルマから幻のスーパーカーまで! 強烈なインパクトを与えたマツダ・ロータリー車3選

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: マツダ/Auto Messe Web編集部

三者三様に異なるアイディアが詰め込まれた

 第46回東京モーターショー2019の一般公開が10月25日からはじまる。今回のモーターショーでは、マツダからロータリーエンジンを搭載した「レンジエクステンダーEV」のコンセプトカーが出展されるという噂がある。EVとロータリーという異種の融合が現実となりそうだ。

 そこで、過去のモーターショーに登場した、インパクトの強かったロータリーを搭載したコンセプトカーを振り返ってみたい。

RX500

 1970年の東京モーターショーでお披露目となった「RX500」は、マツダ創立50周年を記念して作られたコンセプトカー。ミッドシップにマウントするエンジンは、レース用にチューニングされた10Aロータリー(250馬力)を搭載した本格的なスポーツモデルだった。

 風洞実験を繰り返して設計されたというウェッジシェイプのボディは先進的で、ランボルギーニ・カウンタックに先駆け、シザーズドア(ガルウイング)を採用。デザインは海外のカロッツェリア(デザイン工房)ではなく、マツダの福田成徳氏がまとめた案だった。

 コンセプトカーだけにとどまらず、実走行や量産化も考えられた完成度の高いプロトタイプカーだったが、車体が大き過ぎるという理由で量産化は見送り。名車、コスモスポーツの後継車という予定だっただけに、じつに惜しまれる一台といえよう。

 

RX510

 1971年の第18回東京モーターショーに出展された「アドバンスド・テストカーRX510」をご存じだろうか。

 当時のマツダのリリースによると、「サバンナ(RX-3)をベースに意欲的な数々の安全機構をドラグネット(大トカゲ)のスタイリングに盛り込んだ、アドバンスド・テストカーである。ウレタンバンパー、ルーバーグリル、フロントシーケンシャルランプなど、斬新な新機構は、今後の安全自動車の在り方の一方向を示すものである」と書かれている。

 クルマ全体像としては、70年代のアメリカアクションドラマに出てきそうなスタイリング。言われてみればライトは横長の半眼に見えるし、ウインカーは、”トカゲ”の舌のようにも見えなくもない。個性的なグリルは、突きだした鼻を表現しているのかもしれないが、ボディカラーがマツダ得意のグリーンでなければ、大とかげを連想するのは難しいかもしれない。

 むしろテールエンドを見ると、テールランプが飛びでた目ん玉、センターの平べったいマフラーが口に見え、カメレオンに見えてくる。

 大トカゲをイメージしたRX510のデザインだが、当時のリリースに書かれていた、クルマが安全技術をアピールする存在とは、どうも想像しがたい。サバンナに、生息する「トカゲ」ということにしておこう。なお、アドバンスド・テストカーとは先行実験車のこと。もし実車が存在するなら見てみたい1台だ。

 

カペラGステンレスカー

「カペラGステンレスカー」もRX510と同じ、1971年の第18回東京モーターショーに参考出品車として登場した一台。”ロータリーエンジン生産累計20万台突破”を記念して製作されたクルマで、国産車で初めてのステンレスボディを採用した。

 ステンレスボディといえば、1981年にデビューした「デロリアンDMC-12」が有名だが、1970年代初頭では世界でもかなり稀な存在だった。当時のプレスリリースには「ステンレスカーにより、カペラの持つ造形美と生産技術の粋を表現」と記されている。

 このステンレスカーで軽量化を図る(?)狙いがあったらしい。しかし、安全面で当局の認可が下りずに販売を断念という噂があるが、真相は不明だ。なお、エンジンは12Aロータリーを搭載していた。

 これら3台のコンセプトカーを見ると、ロータリーエンジン同様、非常にチャレンジングな存在であることがよくわかる。

 いつの時代も、そのチャレンジ精神で我々を熱くさせてくれるマツダのロータリーモデル。その復活の日を首を長くして待っているファンも多いはずだ。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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