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スズキ・ハスラーが時代を変えた! 軽自動車に「車高を上げる」カスタマイズが流行している理由

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TEXT: 岡田幸一  PHOTO: Auto Messe Web編集部

軽トラックやワンボックスにも派生

 軽カーリフトアップでの定番車種はハスラーやジムニーといったSUVやRV系以外にも、軽トラックや箱バン(ワンボックスタイプ)も非常に人気が高い。

 ユーザーとしては、ビジネスやアウトドアの用途であれば、クルマには仕事道具やレジャーグッズをたくさん積んで目的地まで行きたい。そして、狭い林道やラフロードを走破するには、車高を上げオフロードタイヤを履かせることでそれが叶う。そういった理由で、軽トラックや箱バンのハイリフトも人気なのだ。

 ベース車で人気なのは、軽トラではキャビンスペースが広いダイハツ・ハイゼットジャンボやスズキ・スーパーキャリイ。箱バン系だとスズキのエブリイやスペーシアギア、ホンダならN-VANに注目が集まっている。

40mmアップまでなら「ちょい上げ」

 最後に“アゲ”の方法だが、車検に通る40mmアップまでの「ちょいアゲ」とそれ以上の「激アゲ」に分類すると説明がしやすい(ただし、軽自動車の車高の上限は規格で2mと定められている)。

 まず、「ちょいアゲ」とは、純正スプリングよりも全長の長い、いわゆるリフトアップスプリングで20~30mmアップしたカスタマイズ。それに純正よりも少し外径の大きなタイヤを組み合わせた合計で約40mmアップというレベルが現実的なラインとなっているようだ。ショックアブソーバは純正をそのまま使う方式が多く、ブレーキホースも純正を無加工で装着する例が多い。

 ただし、軽トラックの場合は、サスペンション構造が乗用車タイプと違ってリアがリーフスプリングなので、延長ブラケットやスペーサーを用いる。

 このように、ちょいアゲは基本的にスプリング交換のみなので、乗り心地も純正とほとんど大差はない。ただしロール量は増える方向になるので、左右のふらつきが気になる人はスタビライザーを強化する方法もある。

 他にも車高を上げる方法としては、全長調整式の車高調を使う手もあるが、既存品のほとんどがローダウンを前提としているため、ちょいアゲにはリフトアップスプリングのほうがコストも抑えられて効果も得やすい。

 

4インチ以上アップの「激上げ」は上級ワザ

「激アゲ」は、シンプルなちょいアゲに比べてかなりの上級テクニックや知識、ノウハウが必要だ。定番車種であれば4インチ(10.16cm)アップ、5インチ(12.7cm)アップといった専用のリフトアップキットがリリースされているのでそれを車体に組み込むのがスムーズだ。

「激アゲ」する場合、一般的にはタイヤとフェンダーの干渉を防ぐため、フレームにブロックなどを入れてボディを浮かせるボディリフトが伴う。また、場合によってはサスペンションまわりのみならず、エンジンメンバー、ステアリングシャフト、ブレーキホース、マフラーなどにも手を加えねばならず、見た目のインパクトは大きいぶんだけ作業は大掛かりとなる。

 また、これらに大口径のオフロードタイヤを入れることになればスピードメーターの補正も必要で、フェンダーまわりの干渉などもクリアしないといけない。加えて、アライメントも純正とは別物になるのでまっすぐ走らせるだけでも大変だ。

 さらに、ここまでの激アゲ車両を一般道で走らせるためには、構造変更の申請や公認車検が必要になる可能性が高い。この場合、4WDを得意とする専門店に作業や書類手続きを任せたほうがいいだろう。

 

身の丈にあった“アゲ”を!

「ちょいアゲ」か「激アゲ」か? いずれにしても、軽リフトアップカスタムが今日のように人気が出たのは、ちょいアゲ用スプリングのおかげ。未経験者であれば、やはり、ちょいアゲ→激アゲへとステップアップしていくのが妥当だろう。

 オフロード系タイヤもしかり、SUV用→RV用へと順序を踏みたいところ。外径の大きな本格的なオフロードタイヤはギア比的にもトルク不足になり、重量も重たくなるので軽自動車のパワーでは発進時にもたつくこともある。もちろん燃費も悪くなる。イボイボのトレッドパターンならではのロードノイズや唸り音も大きい。

「こんなはずじゃなかった……」と後悔だけはしたくない。軽自動車のパワーを考えると、身の丈にあった“適度なアゲ”が、いまの時代時には合っているのではないだろうか。

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