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車いすの元GPレーサー青木拓磨、初参戦のジャガーEVワンメイクレースで3位獲得

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: TEAM YOKOHAMA CHALLENGE

予選キャンセルでまさかの最後尾スタート

 車いすのレーサー・青木拓磨選手は、電気自動車レース「JAGUAR I-PACE eTROPHY」へ今年から参戦を開始。その挑戦の第一歩となる2019-2020シーズン第3戦のメキシコシティ(メキシコ)戦は、2月15日に行われプロクラス3位(総合5位)を獲得した。

 2輪ロードレース世界選手権(WGP)に参戦を開始した翌年の1998年シーズン直前にGPマシンのテスト中の事故によって脊髄を損傷。下半身不随となってしまった青木拓磨選手。現在はレース・フィールドを4輪に移し、今年ル・マン24時間レースへの挑戦を目指して積極的にレース活動を行っている。

 青木選手が参戦する「JAGUAR I-PACE eTROPHY」は、電動フォーミュラマシンで争われるFIAフォーミュラEの前座レースで、毎年秋に開幕し、年をまたいで行なわれている。使用するマシンは、ジャガー初のEV(電気自動車)であるI-PACEをベースとしたレーシングカー。市販車と同じ容量90kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、パワーユニットは最高出力400PS、最大トルク700N・mを発揮。0→100km/h加速は4.5秒、最高速度は205km/hの実力を持っている。

 このレースは、フォーミュラEと同じ市街地コースを使用して、25分+1周レースで行われる。年間10戦行われる2019-2020シーズンは、すでに開幕しており、青木選手はシーズン第3戦目となるメキシコシティ戦から挑戦をスタートした。

 青木選手のチームは「TEAM YOKOHAMA CHALLENGE」。市街地レースであるフォーミュラEを神奈川県横浜市に誘致するために設立された。ゼッケンは、青木選手が2輪ロードレース世界選手権(WGP)時代から使い続ける「24」だ。

 イタリアのグイドシンプレックス社のハンドドライブユニットを組み込んだマシンで、初めてのコースでのドライブながら、金曜日に行われたフリー練習ではそのタイムは11番手と最後尾のタイムであった。そしてフォーミュラEマシンのクラッシュによるセーフティバリアの修復、さらには路面修復の必要があって、「eTROPHY」の予選セッションはキャンセルされてしまった。

 そのため、決勝グリッドはフリー走行のタイムが適用され、青木選手は最後尾からのスタートとなってしまう。しかし決勝レースでは、スタート直後に2台を追い越し、さらにレース中に4台を抜いて総合5位(プロクラス3位)を獲得し、初レースで表彰台に載るという偉業を達成することとなった。

 青木選手はゴール後に「初めてこの『JAGUAR I-PACE eTROPHY』というレースに臨むこと、EVのレースも初めて。このサーキットも同様です。しかし「TEAM YOKOHAMA CHALLENGE」のスタッフ全てが私をサポートしてくれて、早く馴染めるようにしてくれました。そのおかげもあって、最後尾スタートから表彰台という、素晴らしいリザルトを得ることができたのだと思います」とコメントした。

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